日付 : 2012/6/8(日曜日)
天候 : 晴れ時々曇り
参加 : 塚越(CL)、武藤、柴田、高橋、岡田、鈴木(投稿)
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今回の精鋭5人+酔っ払い1人 |
今回は岡田さんのマルチピッチ第二弾として塚越さんが小川山_烏帽子岩左稜線を計画。
それに今回も便乗させて頂きました。
GWの小川山でのフォールで痛めた足の捻挫が完治せず、当初はマスキ嵐に行く予定でしたが
集会の時に塚越さんから「簡単だから大丈夫だろー」と言われ行く気モードにスイッチが入りました。
足の捻挫も静かにしていれば良いのに、剣や谷川に行っていたら治るものも治りませんね。
登攀報告の前に小川山_烏帽子岩左稜線について少し説明します。
元は「日本登山体系」の奥秩父の章に「位牌岩~左稜線~上部リッジ」というルートが紹介されており、
そのルートを適切なラインで再整備したものです。(新ルート含む)
岩稜歩きや懸垂下降を含めれば全20ピッチ登行距離は500メートルとなります。(山と渓谷の記事によると)
技術的にはやさしいですが、その内容はフェイス・クラック・チムニー・リッジと変化に富んでいます。
フリーにおける難易度によるおもしろさを考える以前に、その小川山離れしたスケールと圧倒的なロケーションという魅力があります。
気持ちの良いスカイラインもありますよー。
今回は塚越さん&岡田さん、武藤さん&柴田さん、高橋さん&鈴木で登りました。
1P 20m 5.6
溝状を登ります。
他のブログには濡れている場合が多いと書かれていました。その場合はよく滑るらしいです。
フォールした記録もあります。
1P終了点での今回初めてザイルを組んだ柴田さんと武藤さん
2P 20m 5.7
クラックとスラブです。途中から悪くなります。
塚越隊長に指示を受ける岡田さん。
この後、隊長のビレイにテンションが掛かる。
そして「落ちました~」との声が・・・
3P 40m 5.8
ダブルクラックを登り、松の木を右に行きます。
中間のスラブの核心をリードする高橋さん。
中間ちょい上が少し悪いんです。
5P 40m 5.4
暫くは快適な岩稜とブッシュの登りが続きます。
ほっと安心出来る所ですが、ヘロヘロの私には恐く感じました。
5P終了点?
今回のメンバーなら?と思う所でも基本に忠実な処置をしていた高橋さん。
遭難対策として大変勉強させて頂きました。
7P 35m 5.7
右からリッジに上がります。
見た目よりもガバガバなんですが高度感はあります。
柴田さんとマルチなんて日が来るとは考えてもいませんでした。
ハイキングか散歩の様な感じなんだろうなぁ。
ここでも真似出来ない柴田ムーブ炸裂!
7P 終了点より
この高度感と景色は素晴らしいの一言に。
中間左上の白い岩が多分”マラ岩”です。
8P 20m 5.6
”一番恐いトラバース”とルート集には書いてありますが
聞く所によると三つ峠の”八寸トラバース”の方が恐いらしいですよ。
トラバース前の塚越隊長と岡田さん
一番恐いトラバースはこんな感じです。
9Pに突如現れた変な・・・
9P 終了点からの一枚かと。
<-あんな所での上のポーズを・・・
9P 終了点でのランチタイム その①
手に持つのは・・・
その②
昼に食べたのはりんごのドライフルーツ一つだけでした。
10P 30m 5.5
やさしいリッジを超えてクラックの基部へ向かいます。
基部は広く平らでした。
11P 15m 5.7
10mの美しいハンドクラック
決めポーズをする余裕の塚越さん
クラックリード中の高橋さん
この後は私が登りましたが最後のカムを回収してからが怖かった~。
クラックリード中の武藤さん
この前か後に叫び声が~・・・
こんなロケーションでのビレイなんですよ。
気持ち良いですよね、武藤さん。
この後12P 30m 5.5の歩き
13P 20m 懸垂
ここは振られそうになります。
油断したら振られました。
14P 25m 5.5
正面のチムニーを登ります。
14P 終了点からの一枚でしょうか。
15P 10m懸垂+20m歩き
16P 35m 5.7
ワイドクラック
この上のクラックはフェイス登り可能でした。
このワイドクラックの上で、きるグループも居ますが
我々は繋げました。
ワイドクラック基部からエスケープが可能になります。
踏み後らしきものもあり。
17P 15m 5.8
チムニー
一段上がったらザックをぶら下げての登攀。
結構重く感じました。
三つ峠”権平チムニー”よりもしょっぱいとの話も出ました。
最後の振り返りが恐怖倍増かも。(振り向かないと終わりません。)
チムニー終了間際の武藤さん
片手離してますが、高度感バッチリです。
なんてたって登ったら今回の烏帽子岩の頂上?ですから。
このチムニーの隣に柴田さんがフェイスのラインを・・・
何て話を下でしてました。
まず、今回参加出来なかった方々(特に伊三雄さん)、すみません素晴らしいルートでした。
高橋さんが★★★と書いているのは本当です。
このルートは殆どがナチュラル・プロテクションでの登攀となります。
残置ハーケンは数える位しかありませんし、余り頼りにはならないと思います。
また、クイック・ドロー(ぬんちゃく)よりもスリングをある程度、長さにバリエーションを持って用意した方が良いと思われます。
立木や岩にランニング・ビレイをする箇所が何度か出てくるからです。
クラックはハンドがガッツリ決まり、心地良い登りが出来ますが高度感はかなりの物があります。
チムニー取り付き前のテラスからの眺望もいいです。
取り付きも直ぐですし下降も踏み跡をたどれば1時間掛かりません。
詳しく書くと面白く無くなるので止めておきますが、また登りたくなるルートです。
私としては前日入りして飲み過ぎか酒に弱くなったのかヘロヘロでした。
これはかなり反省してます。バランス感覚が無く簡単な岩稜もドキドキでした。
その為、高橋さんには大変迷惑を掛けました。「本当にすみません。そして有難うございました。」
以後、気を付けます。
皆さん、秋に再度行きましょう。その時はオール・ナチュプロ(?)で