2015/10/7-12 100高山巡りの南ア1周

日付 2015/10/7-12   参加 ガンマー


暇人の嗜み日本100高山。


6日間の休みがとれ、この連休でしか入れないルートへ。クライミングも捨てがたかったが日頃の疲れにより山で一人になりたかった。静かな南アの地図を眺めていると・・・いつか行かねばと思っていた100高山が輪になって現れた。


これだ、いまの自分に必要なのはこれだ。




食べきれないおつまみ、シックスパック(ビール6缶)、ワイン500ml、ウイスキー700ml、水(4L)。
ビバークしながら山で飲んだくれよう。


【10/7】


6:10 奈良田(下の駐車場)
つり橋を渡って入山。ここ数年で地図に載った噂の「笹山ダイレクト尾根」。

はじめから急登。踏み跡は明瞭でマークも多数。破線ルートが嘘のように整備されている。



8:30 水場
コンパス片手に南へ。開けた場所だが踏み跡もマークもない。不安になるも更に南へ進むと小さな谷間にちょろちょろの川が。帰りは尾根に戻ればいいが何となくデポ地に戻ると戻りすぎたようで登り返しするはめとなり往復40分オーバー。


紅葉を満喫しつつ登る。標高2300mあたりから霰が1~3㎝積もっている。
休憩時、穏やかな木漏れ日に少し寝てしまう。


ハイマツを抜けると


13:50 笹山山頂
ここに来てみたかった!


山頂は開けていてテント後あり。白河内岳まで行く予定だったが眠くて眠くてここでビバーク。

北岳まで見えロケーションのよい好物件。貸し切りの山頂でうつらうつらしていると同山頂にテントが張られ始める。人と会わないはずが・・・さっそく人の気配。ウソだろ???


【10/8】
5:30
蝙蝠尾根と朝焼け。





塩見岳か?


5:35
笹山北峰は更に景色は抜群。風がなければこっちで泊まりたい。






白河内岳へ




道は明瞭


6:40


踏み跡は薄くケルンを頼りに進む。特に道は無いんだろうな。


7:00 白河内岳
広い山頂だがケルンを頼りに行けば山頂に。前日のあの眠気では来れなかった気がする。




大籠岳へ。薄い踏み跡とケルンの稜線歩き。


7:50 大籠岳





8:20 広河内岳



10:00 大門沢下降点
コーーーンとなる鐘を鳴らし先へ進む。


下降点から農鳥岳までは3人とすれ違う。予想より人と会う。雷鳥も。

10:50 農鳥岳


11:50 西農鳥岳
ちょっと疲れてきた。間ノ岳まで行く?トラバース??コースタイムでは1時間しかかわらない。


12:40 農鳥小屋
間ノ岳は北岳に行くときに来るだろう!トラバース決定!!

ガーっとトラバース

14:00 地図上に水場の記載はないが水場あり


14:40 三国平


明日歩く稜線。塩見までバッチリ。


里山ちっくな道を進むと


15:10 熊ノ平小屋。
歩きに歩いて約10時間。どうやら小屋は閉まっているようで2階の冬季小屋を利用。今の今まで携帯(Softbank)の電波は無い。一緒になったおっちゃんのラジオからの情報で10日は雨らしい。入山前は終日天候良好だったはずなのだが・・・。
その他もろもろ情報をいただく。北岳から来た男性曰く月曜の夕方にガーっと1時間程度集中的に霰が降ったそうな。笹山ダイレクト尾根の霰はその名残の模様。






水は豊富だがツララが。足元もよく滑る。


【10/9】
6:20 熊ノ平小屋 発


7:00 リンリンと鈴を鳴らしながら進むと安倍荒倉岳 標識はなく三角点のみ


8:10 新蛇抜岳
登山道に看板はあるが山頂までは踏み跡薄い。何とな~く登れば山頂は何とな~く見つかる。



北荒川岳&塩見岳へ


9:20 北荒川岳


北荒川岳からは崩壊がよく見える。さすがにこんなところは歩かずに巻く。


10:10 巻いて稜線に出ると近くに塩見岳


振り返ると北岳の山頂は白く雪を被っている。徐々に秋から冬へ。


塩見岳


12:00 塩見岳東峰


富士山と今回の山行で歩くダブル稜線。



今日歩いた道。何度歩いても軌跡を見るのは達成感♪


12:50 ROAD TO KOUMORIDAKE




岩場を越えて。特に難しい個所は無い。


北俣岳?たぶんこのポツンとした木の所らへん?分からず何度もグルグル・・・

もしくはここ???


気を取り直し蝙蝠岳へ



山頂まではハイマツをよくこいで進むと~


15:00 念願の蝙蝠岳!


山頂付近に2張のビバーク跡あり。予定通りだが疲れに疲れてビバーク。


【10/10】
6:50  のんびり二軒小屋へ






雷鳥の群れ




烏帽子岳?山頂はすでに雪が降った模様。


樹林帯へ入るが踏み跡やマークは明瞭で迷うことは無い。





8:20 徳右衛門岳


明日歩く転付峠~奈良田越の林道が見える



分かりづらいが紅葉もそこそこ良い。


11:30 中電施設を越えて二軒小屋までの林道


ダム


11:50 お洒落な二軒小屋。
芝生にテント。おっさんから紅葉デートに誘われるが・・・あと40歳若い女ならば行く。


ビバークテントにちょっと後ろめたい気分だったが、小屋でこう掲示してあると安心する。



夜、テントからの景色は過去の、どのテント場よりも貧富の差を感じる。


【10/11】
6:40 見事な雨
前日の予報では小雨のはずが・・・。雨も風も9時であがる予報。小屋のお姉さんからの情報(ネット)では雨があがれば、更なる雲は無い様子。待っていても暇なのでビールを飲みつつ転付峠まで歩きだす。恐らく峠に着くころには雨も風も止んでいるだろう。


9:00~11:30
ところがどっこい、峠が近付くにつれ風雨が増し体が冷えていく。防水でないグローブしかなく体温を更に奪われる。峠に出たところで急遽テントを張り避難。ホットポカリに救いを求める。
雨は止んだが風は一向に止む気配なし。しかしこの先は林道。進んでみよう。

12:00 水場
水量は豊富。分岐より10分しないうちに辿り着くが笹・笹・笹。肩幅もない。
かなりの斜面で一度笹に倒れこんだら見えない所までジェットコースター間違いなし。

紅葉に癒されながら
自然に吸収されつつある林道を行く。

崩壊地からの巻き道は分かりづらく何度も進んでは戻り、戻っては進み。道なき道を越えようと進んでみたり・・・マジでヤバい分からない。巻き道だから地図にも載ってない。
地形を頼りに強行突破か、二軒小屋に戻るか迷ったが、落ち着いたらマークが見え、どうにか進むことが出来、ほっとする。ほっとしたのもつかの間・・・沢の高巻きのような道ではない崩れた道を歩かされる。一般道?????もちろん焦っていたので写真はない。



14:40 奈良田越
うんしょ~っとここまで来れたが林道歩きに疲労困ぱい。


いまままでの破線と比較すると、踏み跡は薄く、マークも激減。尾根歩きなので迷うことはない。
と、思ってたら迷った。何度も迷った。遅れを取り戻そうと焦っていたのかもしれない。


15:30 白剥山


16:00 ビバーク場
16:40~17:00まで歩いて良い場所があればと思っていたが格好のビバーク地を見つける。山頂までは2時間。雨は止んでいるが風は変わらず強い。先に進むか停滞するか迷っていると途中であった埼玉の山岳会の方はここでビバークするそうで・・・心折れ、離れた場所で御一緒に。
樹林帯だが、外張りのテンションをMAXに張り風対策。おかげさんで風に悩まされることはなかったが夜はゴーーゴォォーーーーと鳴らす。※後日確認すると稜線では風速25m前後。
明日帰れるよね??という不安をよそに、酒を飲んだら飯を食う気もせず更に飲んで朝を迎える。

【10/12】
6:00 テン場 発
一度穏やかになった風だが出発と共に強まる。


7:00 樹林帯を行くが藪こぎ?道を失った??

藪を進むと道が出ることもあれば、進んでも進んでも「???」な所へ。マジで迷うが地図を見ると尾根のてっぺんを歩くようで、どうにか尾根上に行ける場所を草木を分けながら不安と闘い稜線に出る。所々彷徨った形跡に惑わされながら、助けられながら・・・。踏み跡も薄くマークも少ないので、それっぽい(もしくは迷った人のトレース)道にはいりこんでしまう。元々微妙なので合っているのか間違っているのかさえも分からない。
ここで熊ノ平小屋で会ったおっさんの「前に会った人が白峰南陵は、下るのは良いけど上がるのは道が不明瞭な、とんでもないところで大変なことになったらしいよ」との助言を思い出す。


どうにか稜線へ強行突破をし登山道を確認。彷徨って原因は最初の露地に出たもののハイマツの中にある道を見つけられず戻り、何となく踏み跡のような不明瞭な道を進んでしまったのではないか・・・と思う。そのくらい不明瞭な道や藪が混在している。

7:20 塩見?の山頂も

小河内岳 烏帽子岳の山頂も



8:20 笹山着 北岳もろもろも山頂は雪景色。

明日からの仕事のため袋いっぱいにまったく興味が無い紅葉拾いをしながら下山。下山しながら気が着いたのは尾根は明確だが、暗くなったら広くて分からない場所が多いかも。やっぱりダイレクト尾根は破線ルートのままで良い気がする。



11:40 下山。
人に会わないので下半身はタイツのみでもOK(^v^)


独りになりたかったにもかかわらず、予想以上に人に会ったが良かった。
まさに私は寂しがり屋の独り好き。
何度も道に迷ったものの、地図も見ながらコンパスも使いながら、個人的にはちっとは成長でき山行だったのではないかと思う。携帯の電波も入らない5泊6日で山に入るのは非常に癒されすぎて、非現実過ぎて。携帯が通じ現実の6日間を取り戻しながらの帰り道は渋滞で・・・
下山後数時間で胃が痛くなりコンビニに寄りノックダウン(*_*)






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