白毛門山~ラッセル&雪洞トレーニング


日付 2013/2/16(土)~17日(日) 天候 大雪  参加 (CL)高橋、岡田、重盛、アンナ、大野、秋元、
鈴木誠、伊三雄、梅田(投稿)

https://picasaweb.google.com/110771324764284100517/2013021617_



◆2/16(土)
今回は1泊のラッセル&雪洞訓練@白毛門山に参加しました。メンバーは伊三雄さん号に秋
元氏、鈴木さん、岡田さん。高橋さん号にアンナさん、重盛さん、大野さんと自分の合計9
名。
天気予報は曇りのち雪。高度1400mm付近は-14℃北西8m/sの厳しめの予報。行程が楽な分
冬山らしい訓練になりそう♪2:55に出発に高橋さん号に乗り込み茅ケ崎を出発。自分は久
しぶりの雪山テント泊でした。かなり寒そうな予報のため、夜の寒さが少し不安になりまし
た。谷川岳ロープウェイ駐車場の直前の下りで高橋さん号がスリップ!ABSの音が響きわた
り前の除雪車にドンケツしそうになる!もギリギリで雪の壁に左前を差し込んで止まる。新
しい雪のため、特に車にも問題なくてよかったですね。7:10に到着。


駐車場の標高は713m。8:00に出発して約1kmを20分歩いて土合橋の登り始め675mに到着。
この道のりがツルツル!スリップする車のタイヤで磨かれた氷の上に雪が積り、一度滑ると
リカバリ不可能でした。先頭の伊三雄さん、3回も転んで場を和ませていただく。後ろの岡
田さんはこっそり4回転んでたらしい。鍋の音が響きわたったとか。。。
土合橋を越えたペンションの右から入り、8:44頃登り始める。ここでワカン装着。全員装
着に20分もかかってしまいました。自分はステップインのスノーシューなので数十秒で装
着完了しました。素敵です。
川が二股に分かれたところで右手の橋を越えて中央の尾根に取りつく。この橋が手すりまで
雪が積もっていて、かなりのドキドキ感を持って渡りました。
登り始めはトレースを歩く。尾根には急な斜面が多く、雪が柔らかいこともあって、ワカン
初心者はかなり足を滑らせて悪戦苦闘でした。ワカン先行隊とワカン手こずり隊の2つに自
然に分かれてしまう。雪&山のセンスが良いのかアンナさんは先行隊に仲間入り。さすがで
す。自分は後ろで物見じゃなく記録取り。さすがの重盛さんも安定した登りでした。
・何回も蹴り込み丁寧に足場を作る。これが次の足場になり全体重が乗ることになるのでと
ても大切
・体が前に傾きすぎると余計に足が後ろに滑りやすい。荷物も重いし手を斜面につきたくな
るので余計に前形になりやすい。とのアドバイスを高橋さんにいただきました。
1時間後先行する別の山岳会(横浜の雪童山の会)の3名と合流しラッセルを交代する。とて
も気さくな方たちでしばしラッセルを共にしました。

先頭を交代しつつ高度を稼ぐ、が膝上の深さのラッセルためペースは上がらない。
・トレースをラッセルしてる時は、トレースばかり見てしまう。もっと周りを見て危険なと
ころは注意して歩くように。と伊三雄さんのお言葉。たしかに尾根歩きは右手は雪庇。左手
は急勾配の谷ってところが多かったです。ゆきわらべさん達は日帰りのため途中で別れる。
左下から吹き上げる風がかなり強く、雪を舞い上げて視界はかなり悪い。1本の尾根歩きな
ので道迷いの危険は少ないが高度が気になりだす。
・直ぐに高度を確認できるようにしよう、高度計付きの腕時計は登る直前に高度を合わせて
おこう。
と思いました。しかし自分はそのどちらもできていませんでした。反省。SunntoのAmbit
が欲しい。
ラッセルの状態も考慮して、高さ○mと△分で登れると言う目安を持つことが大切だと思い
 ました。

高度が1300mを超えたあたりから股下のラッセル!雪も柔らかく斜度が急だと雪の壁に立
ち向かう感じになる。これは凄い♪柔らかい雪がとても楽しい!
14時過ぎに1350m付近に到着。ここでテントを張り雪洞を作ることに決める。最後はみん
な並行になってラッセル合戦しました。新雪の奪い合い。良いトレーニングになったと思い
ます~
・手とストックで雪を押し払い雪の壁を低くする
・胸と膝で雪を押しこみ壁を低くする
などして、足で踏みこめる高さまで雪を低くすることが必要です。

テントを張るために雪の斜面を平らにする。テントを2張り立てる。やはり初めてのテント
なのでポールの通し方やフライの付け方などが分からず少し戸惑う。テントはピッケルやス
トックで雪面に固定する。なるほど。
・テントの下の四隅よりポール(からでているロープ)をしっかり固定すること!
 高い位置のロープでポールを固定した方が風に対して強さが出る。
・入口は斜面下側にする。今は北西から西の風が吹いているけど、夜や朝は山から吹き下ろ
す風に変わりやすい。
By 伊三雄さん。




◆男性陣は雪洞を掘り始める。女性陣は晩御飯の準備を始める。
16時半ごろ雪洞完成。2時間ぐらいはかかったでしょうか?
10年ぶりの雪洞堀りはとても楽しかったです。懐かしいって感じではなく新鮮でした。し
かもこんなにも大きく天井の高い雪洞は初めてでした。5人で掘ったためかなり豪華な雪洞
ができたと思います。雪洞堀りが楽しくついつい排雪係との交代を忘れてしまいました。ス
イマセン。
以下雪洞まとめ。
・雪庇を目印にして風下の吹き溜まりを探す。今回は雪庇の延長線上で尾根が緩くなってい
るところを選択
 場所を見つけるのが一番のポイント。これで成否がほとんど決まってしまう。
・適度に斜度がある雪面に作った方が排雪が楽。
・入口から斜め上の方へ掘り進める。後で床を平らにする。
 斜め上に掘ると排雪が楽です。絶対下に向かって掘ってはダメ。
・入口は狭く、中は広く高く。風が入ってくるのを防ぐため。
・入口より中の床を高くする。余計な雪や冷気が中に入ってくるのを防ぐため。
・ブロックで掘りだし効率良く排雪する。ブロックは上から下へ切り出す。
・2人で中を掘り出せるようになると、排雪が追いつかなくなる。通路が狭いため。
 今回はやりませんでしたが2か所から掘って中で繋げて、片方の入り口をふさぐと言うや
り方も効率的です。開通式は楽しいです。
・天井は丸くなだらかにする。尖ったところから水滴が落ちてきます。
・雪洞の中に必ずスコップを入れておくこと。もともと雪が吹き溜まりやすいところに作っ
ています。朝起きると入口が埋まっていることもあります。
・入口はザックとかツェルトでふさぐ。冷気が入ってくるのを防ぎます。
・登山道に近いときは目印の旗などを立てておきましょう。踏み抜かれると危険!

◆17時半ごろご飯と宴会開始。
メインは海鮮鍋。カニのダシが効いてとってもおいしい鍋が出来上がりました。食事担当の
岡田さんと重盛さん、とてもありがとうございます。今回はみなさんがいろいろなお酒を持
ってきてくれました。ビール+ワイン+日本酒+焼酎+自家製梅酒+ウイスキーなどなど。
おつまみもたくさん。山では自分の酒は自分で運ぶって言う経験が多かったので、とても新
鮮でありがたく楽しかったです。アンナさんのホットワイン紅茶?も初でした。
高橋さん、お腹いっぱいになり1人そうそうに寝落ちる。鈴木さん調子上がり、人を育てる
ポイントに関してとても良いことを語ってくれる。伊三雄さん唄うも暗い歌ばかりと言われ
る…自分は月に1回は参加すると言うことを目標にしていたが、もう少し長期的な視点での
目標を持たないといけないと思いました。

21時ごろお開き。
秋元さん、重盛さん、大野さんの3名はテント。雪洞組の6名は奥から順に高橋さん、伊三
雄さん、岡田さん、アンナさん、鈴木さん、自分。この寝る順番と言うか場所が大きな運命
の分かれ道となりました。自分は最後の23時に就寝。山の夜にしては結構遅い時間になっ
たと思います。
・冬山泊は事前にシュラフにシュラフカバーをセットしてくると、寝る前のひと手間が省け
ます。



◆2/17(日)
前日の天気予報は雪のち晴れ。5時気象。予想通り雪洞の天井が下がっていましたが、奥の
高橋さんのところが下がりすぎ。ここで雪洞ノウハウが1つ追加される。
・雪面と天井との間は十分距離を残しておいた方が良い。
今回、一部薄くなってしまったところがあり、朝、ここの天井の下がり具合が大きかったで
す。また外気との差が大きくなるため、結露が多く水が多く垂れてきたそうです。そのため
奥の高橋さん、伊三雄さんはシュラフまでベチャべベチャに濡れてしまったそうです。足が
冷たくて寝るのが大変だったそうです!岡田さんもポタポタ垂れる水に苦労したそうです。
初めて雪洞に寝た高橋さん。残念ながら最高に不快な睡眠になってしまったようです~
天井の高い側にいた鈴木さんと自分はまったく水滴にも当たらず暖かく最高に快適な睡眠
でした。自分は寝汗かきました。
・雪洞でシュラフカバーはとても大切です。これが高橋さん伊三雄さんと岡田さんの運命を
分けた感じです。
・濡れてはいけないブーツはビニール袋に入れましょう
・凍ってはいけないモノはシュラフの中に入れましょう
も追加。


雪洞からテントへ移動し7時に朝ごはん。鍋の具材がかなり多く残っていたのでラーメンま
でたどり着けませんでした。とても味わい深い良い鍋スープになっていました。

予報では天候は回復してくるとのことでしたが、昨晩からのさらに40cmは積もっており、
風も出始めたのでラッセル時間も考慮して1484mの小ピークへ行くことは中止し8時18分
に下山開始。
下りラッセルは新雪で膝上。終始高橋さんが先頭の早いペースで下山しました。行きに辛か
った急な登りも帰りは尻滑りの楽しいコースに早変わり。自分は初めての歩きでの雪山下山
となりました。目の前の奇麗なメンツルパウダー斜面はおあづけでした。残念!
岡田さん、橋で片足を踏み外して一同心臓が一瞬活動停止。油断は禁物です。

11時前に土合橋に到着。お疲れ様でした。下りについて。
・登りに比べてワカンが脱げている人が多かったです。下りは少しきつめに付けた方が良い
のかもしれません。
・転んだときは。そのままでは立ち上がれません。大野さん。呼吸確保→ザックを脱ぐ→無
理やり転がって足を谷に向ける→足場を確保→ザックに手をついて立ち上がる→ザックを
背負う。です。




今回の自分の反省。
・もう少し小まめに水分補給する。冬はついつい面倒になって…
・現在地の把握は自分で行う。大人数になるとさぼりがちになって…
・なるべく手袋をはめたまま作業できるようにする。
・最低一缶はビールを持っていく。

12:30御昼ご飯。水上駅を過ぎたところの御蕎麦屋。親子丼をいただく。普通。
14:30お風呂、まんてん星の湯http://www.mantenboshinoyu.com/もっと近くのお風呂がイ
イと言う意見が高橋さん号で。帰りの車で、高橋さんが"次回は眠眠打破の人体実験をする"
と宣言する。大野さんの指が気になる(後日軽度の凍傷だけど問題ないと連絡あり)。モンブ
ランをスプリットボードで滑走すると言う(仮)目標を共有する。
20:45茅ケ崎の家に到着。みなさまお疲れ様でした。とてもとてもたのしゅうございまし
た。






八ヶ岳ジョウゴ沢~硫黄岳

日付 2013/2/10(日) 天候 晴天 参加  (CL)伊三雄 高橋 鈴木誠 橋元 武藤 梅野 丸島

今回の山行は、僕の仕事の都合で10日(日)の日帰り登山に変更しましたが、橋元さんは、単独で2/9(土) 文三郎道~赤岳~文三郎を登りました。
また、武藤さん、梅野さん、丸島さんは、2/9(土)地蔵尾根~赤岳(小屋泊) 2/10赤岳~文三郎道~赤岳鉱泉~ジョウゴ沢(F2)~赤岳鉱泉~下山を登りました。
当初の計画では、2/10に武藤さん達、3名と合流し一緒に登る予定でしたが、残念ながら合流できませんでした。


我々の記録 (高橋 鈴木 橋元 伊三雄:報告)

2/10 (1:00)藤沢出発(車利用)~(4:15)美濃戸口駐車場(5:00)~(7:10)赤岳鉱泉(8:15)~ジョウゴ沢(F1-F2-ナイアガラ)~(11:15)硫黄岳(11:25)~(12:30)赤岳鉱泉(13:00)~(14:15)美濃戸口駐車場~下山


 


星空の中、赤岳鉱泉を目指す。
寝ていないわりには、体が動く。
7:10赤岳鉱泉に到着、橋元さんと合流。武藤さんが下山していないか確認する。
8:00の約束だったため、赤岳鉱泉の下屋の中で武藤さん達が下りてくるのを待つ。
8:00にアイスクライミングの準備をし、8:15武藤さん達と合流できないまま、出発する。
よく踏まれた登山道をジョウゴ沢目指して登る。
F1は、ほとんど雪に埋まっていた。体慣らしに各自適当に登る。
F2には、先行パーティーが右岸よりのルートを登っていたため、真ん中のルートを高橋がリードをし、鈴木、橋元、伊三雄の順で越える。
気温が-10以下のためガラスのように硬い氷だ。
F2を越えてしばらく進むと乙女の滝が現れる。青々した氷がシャンデリアの様だ!
ここから少し登るとナイアガラの滝が出てくる。先行パーティ(2パーティー)がトップロープでトレーニングしている。
我々は、右岸よりの垂直の壁を登る。
高橋がここもリードする。

氷が硬く、思うようにアックスもアイゼンも氷にくい込まず、苦労している。
『根性出せ、びびるな、足で登れ』などと気合を入れる。
何とか垂直の壁を越える。
鈴木、橋元の順で苦労しながらもしっかりと越えて行く。
自分の番になり、ザイルを装着し登攀開始。
アックスを利かせ、アイスピトンを回収する。
また少し登り、2本目のアイスピトンを回収しようとした時、左足のアイゼンが氷からはずれ、落ちる。『ウー!情けない』気を取り直し、チャレンジ!2本目のアイスピトンを回収するが、手の力が無くなる。必死でアックスをフルがうまく氷に刺さらない。
中途半端な状態で登ろうとしたところ、左手のアックスがはずれ2回目の墜落。
しっかり、高橋に引っ張り上げてもらいナイアガラを越す。
もっとトレーニングをしなければ!反省
ここからは、ひたすら硫黄岳山頂を目指す。
頂上に近づくにつれ風が強くなる。稜線に出た時には、飛ばされるのではないかと思うほど強風であった。さっさと写真を撮影し、赤岳鉱泉めざし下山。
日帰り登山は、体力的には厳しいが、仲間と一緒に山頂を目指して登る山は楽しい!!



前日の雨にやられた湯川でアイスクライミング!

日付: 2013/2/3(日)  天候: 晴れ  参加  (CL)高橋 塚越 鈴木誠 橋元(投稿)             
                 


報告:橋元

2月2日(土)夜9時15分出発、仲間4人を車で拾って湯川(南牧村)へ3時ころ到着、この時間にしては暖かい。6時30分出発、一番乗りでした。初級コース1っ箇所と乱菊にトップロープを張りクライミング開始。前日の高温のためかなり氷が落下していました。垂直の乱菊は私にとって初めての挑戦、今年こそはと2年目の私にとって登りきれたときは最高でした。アイゼンもアックスも良く研いだお陰と思っています。岩稜や雪稜と違ってアイゼンとアックスの感触が素敵でした。午後2時半頃終了。楽しい暖かいクライミングでした。