北アルプス五竜岳~鹿島槍ヶ岳(縦走)



2010年夏山登山報告(清水)
1 山域名 北アルプス五竜岳~鹿島槍ヶ岳(縦走)
2 期 間 H22.8.13~14
3 コースタイム
  13日 自宅(2:30)→簗場駅(9:00/10:26)→神城駅(10:45)→送迎バス・テレキャビン乗り場→地蔵(11:25)の頭
      遠見尾根→五(15)竜(:05)山荘→五竜岳(16:20)→キレット(18:50)小屋

  14日 キレット(5:25)小屋→鹿島(7:05)槍ヶ岳(南峰)→大谷原(11:45)(赤岩尾根)→徒歩
      大糸線(14:10) 信濃木崎駅→簗場駅→自宅


 感想
  遠見尾根から五竜岳にかけては夏冬、個人及び家族山行でも何度も訪れており、特談すべきところはない。今回はテント泊とせず、ビバークにての決行であったため、荷物は最小限とした結果順調に行動できた。五竜岳から鹿島槍に向かう最初の下りは天候不良時にはやや注意を要す急な下りだ。コルまで降りたらあとは所々2級程度の岩場のUP/DOWNが続くが、鎖も整備されており別段危険な箇所はない。時間も遅いせいか誰にも出会うことなく実に独占的な快適な登山であった。キレットの手前にビバークに快適そうな広場を見つけたが、高曇りであった剣岳の頂上に傘がかかり、次第に白く下部がもやけてきた。「これは雨が来る」と判断した私はキレット小屋に泊まることに決め、先を急いだ。小屋ではよもや長野県の遭対協の人間から厳しい説教を受けるとは思わなかったが、せっかくの山登りで喧嘩してもつまらないので、柳に風を決め込み程ほどに聞き流し、すいませんと言ってその場を離れた。判断は正しく9時前には降雨となった。朝には回復するだろうと期待し、ウィスキーを煽って床についた。
  翌日外を見てがっかり・・・・。ひどいガスに強風と叩きつけるような雨、寒さも加わって実に気の乗らない出発となった。キレットの通過は特に大したことはなく、急登をひたすら登る。傾斜が落ちてきたな・・・・と思ったら鹿島槍南峰に到着。想像していたよりも短時間に着き、ちょっと拍子抜けだったかな?相変わらずの雨で、沈んだ気持ちで下る。途中ポンチョにGパンの出で立ちで登って来る輩もいて「こんなやつらがいるから遭難事故が起きるんだよ!」と半ば怒りで見つめていた。冷池小屋も程ほどに去って赤岩尾根を下る。夏の赤岩尾根は初めてだが、結構ガレていて悪い。大谷原には11:45に到着と割合早い時間であったが、バスも無く戻る交通手段がない。仕方なく地図を広げ大糸線最短の信濃木崎駅まで歩くことにした。ま~長い歩きだった。やはら冷池小屋からは扇沢側に降りたほうが無難である。

  
あとがき
  このルートは長年歩きたかったルートであったのだが、全般的には容易でそれ程危険なルートではなく、もう伊三雄さん達と素晴らしい登山を何度も重ねた私には、新鮮味も感動もない登山となったってしまった。ただ、このルートも積雪期にやるとまた別格の雰囲気を味わえるような期待感は残った。
  バイクでザックを背負い現場へ行き登るという一見強行軍ではあったが、ツーリングをしながらといった楽しい要素が私にはあって、別段苦な行程ではなかった。その後の通風の痛みに1週間自宅療養っぽくなってしまったことが情けなかったことは言うまでもない。今後も体調に見合った登山を続けて生きたい。