八ヶ岳東面 天狗尾根~赤岳~真教寺尾根



日付 2011/1/8~1/9
参加 新井春雄 清水国洋 塚越孝 簑島政人 水島伊三雄
文:水島伊三雄

1月8日 晴れ (風もなく穏やか) 
美しの森駐車場⇒地獄谷⇒出合小屋~赤岳沢~天狗尾根上BP

2010年度冬山合宿は、後立山 遠見尾根~五竜岳で計画を進めていたが、気象予報士の免許を持つ清水さんの予報から山が荒れるとの情報があり急遽、八ヶ岳東面 天狗尾根~赤岳~真教寺尾根に計画を変更した。
8日は、天気がよく写真を取りながらのんびりと出合小屋を目指す。
踏み跡もしっかりしており、数パーティーが八ヶ岳東面を目指している。
出合小屋休憩を取る。昔からこの小屋は、われわれを暖かく迎えてくれる。
天狗尾根の登りは、ラッセルを覚悟してワカンも準備してきたが、踏み跡がしっかりしており、ワカンも使うことなく快適に登ることができた。
天狗尾根をしばらく登るとテント場にもってこいの良い場所が出てきた。12:00とまだ早い時間だったが、先行パーティーも多く、ここでテントを張り、早い時間から宴会となった。

1月9日 曇りのち吹雪
天狗尾根BP~赤岳~真教寺尾根~美しの森駐車場⇒茅ヶ崎
この日は、朝から風も強くキジを撃つのも一苦労だった。
昨晩は、みんなで持ち寄ったお酒をほとんど飲み干してしまったため、今日は何が何でも下山をしなければならないと思った。
食事を取り、おのおのがパッキグを済ませ、出発する。
登り始めると、われわれの前にいた3パーティーと後から来た1パーティーが強風のため下山した。
蟹のはさみでは、かなりの風が吹いており、手がジンジンしてきた。
最初の難関は、トラバース気味に登るちょっといやらしい草付の岸壁だが、フィックスロープもあり難なく登る。続く小天狗下部の岩壁では、単独でこの強風の中、天狗尾根を登攀している人がいた。
ぼくも2年前のゴールデンウィークに単独で登ったが、ここの登りは、少し緊張した。
この強風で数パーティーが敗退する中、大したものだとみんなで感心した。
単独行さんが登攀終了後、われわれもザイルをつけて登攀開始、要所要所にピトンもあり、快適に登る。
その後は、ザイルをはずし少し登ると小天狗を抜け、縦走路に出る。
縦走路では、猛吹雪になり対風姿勢をとりながら赤岳へと向かう、真教寺尾根と赤岳への分岐点でも風が強く赤岳登頂はあきらめ真教寺尾根へと下山する。
赤岳直下の下山路は、鎖場となっており、慎重に下った。
長い真教寺尾根を2回の休憩を取り、夜7:00に無事、駐車場にたどり着いた。
今回は、風との戦いであった。