黒薙川 北又谷 犬ヶ岳

日付 2017/8/12~15(土~火) 天候 12日、雨、13日、曇りのち雨14、15日、曇り 参加 (CL)(投稿) 相原、穴井、竹沢、斎藤、早川
コースタイム 12日13時30分小川温泉~北又谷入渓点BP16時30分
       13日BP9時30分~又右衛門上部ゴルジュ左岸尾根ビバーク19時
       14日BP5時50分~宗八郎滝上部の河原16時30分
       15日BP6時40分~犬ヶ岳10時~坂田峠14時30分
今年の茅ヶ崎の夏合宿は黒部川支流の銘渓である、黒薙川北又谷へ遡行した。予定日まで台風の通過や連日の雨で頭を悩まされたが、神奈川から坂田峠へ車を走らせる。車を1台をデポし6時にタクシーを予約している為、小川温泉へ向かうが、明け方より大雨で付近の川は茶色く増水しており、このまま決行しても危険な為、タクシーをキャンセルする。キャンセル料5000円取られてしまった。しばらく様子を見て、午後になり雨が弱まり再度タクシーを予約し小川温泉から越道峠へ向かう(12500円)(写真は大釜淵手前の渡渉)
越道峠より北側の踏み後をたどり40分ほどで北又谷右岸尾根の鞍部に付く。ピンクテープもあり、付近には懸垂用のボルトもあった。尾根を 1時間ほど下り枝沢から入渓点へ向かうが増水しており悪い沢下降となった。
普段はほとんど水が流れていないらしいが、先が思いやられる。
自分はヘルメット忘れてきたし。
入渓点につくとやっぱり増水している。対岸の右側に快適なBPサイトがあり本日はここまでとする。
安全に渡渉できそうな場所を選び渡渉するがとても大変だ。
初日はここで快適にビバークとする。(蚊は多かった)
2日目は減水するまでギリギリ待ち9時30分と遅めに出発した。前日より少しは減ったようだ。パーティーはうちらのみ
入渓点からすぐに魚止めの滝が現れる。びっくりするくらいの水量と迫力だ。水流が多くへつりでは近づけない為、少し上部に上がって、懸垂で下降し取りついた。相原リード。
残置は2本あったがあんまり信用できないだろう。
魚止めの滝上部もゴルジュ帯となり、ミスったら一気に流されてしまうのでロープをだして慎重に進む。
短い渡渉にもロープをださないと危険の為しんどい。
大釜淵に着くと尋常じゃない水流が噴射している。この水量じゃ厳しいが、せっかくだか
らトライしてみるかと、穴井に ライジャケを渡しトライする。
 へつっていくが自然に水流に引き寄せられカンテをとりにいくが、渦の中に消える。まずい
みんなでロープをいっせいに引く。2回トライするがカンテをつかめず。相原に交代する。凸凹に入ろうとするのも大変であり、すぐに水流に巻き込まれてしまい、カンテはとるのは困難。2回目にエロパワーを爆発させて凸凹に入りわずかなカチを掴みツルツルのスラブをはい上がり突破できた。
後続は荷揚げとお助けひもでフォローする。
メンバー1人は死ぬかと思いましたと嘆いていた。これより上部に恵振谷手前のゴルジュがあり、激流の為、突破できず、水流ぞいに巻きに入る。大釜淵を突破して余裕ぶっこいていたのか、ロープもつけずに登り始めると、途中岩がはがれドボンする。やばい!一気に身体をもってかれ何もできない。仲間が大声で手をさしのべようとして走ってくるが、間に合わず流されてしまい、大釜淵までぶっ飛んで死ぬと思った。しかし運よく岩に挟まり止まって抜け出す事ができた。九死に一生を得た。反省の言葉が尽きない。手前の右岸から巻き、懸垂にて恵振谷出合いに着く。
又右衛門ノ滝は左岸から普通は高巻きだが、人工でトライしてみる。
バランシーで難しかったがなんとか突破し後続をフォローする。
滝上からはゴルジュ帯となり、ロープをつけての渡渉を繰り返す。
又右衛門滝上
荷揚げを行う場面もあり
ジャンプもあり

又右衛門上部のゴルジュ帯は水流が多く厳しく途中ロープのスタック、声が届かず連携が取れないこともあった。時間も16時過ぎていた為、日没までに抜けられるか難しくなった為、左岸の急なルンゼを高巻きしゴルジュを抜けようと決める。2時間ほど高巻きし沢に復帰しようとしたが、沢は激流の為、降りられず、時間も19時近くだった為、登り返し、緩い斜面でビバークとした。
虫が多く、飯に蛾は入るわ、ネット被ってても刺されるわで不快な夜を過ごした。
4時に起床し準備を済ませ、朝イチで高巻きとなる、踏み後があまりなく心配だったがなんとか沢に復帰できそうな場所を見つけ復帰する。
その後も気が抜けない渡渉が続く。



三段の滝はクラックから人工で登れるらしいが、5人だと時間がかかりそうだったので手前のリッジから高巻きし懸垂で復帰する。
三段の滝を少し進むと、スノーブリッジが一つかかっていた。今年は雪が多いとのことだったが、あとは最上部にブロックがあった程度で苦にはならなかった。

サルガ滝は左岸から巻き懸垂で復帰。
宗八郎滝は簡単に右から登れる。
しばらくすると穏やかな河原になり、時間もいい時間だったので、宿を設置し、穴井、 相原は釣りを楽しむ。源流に近くなるほど魚影は濃くなり、短時間で大量の釣果だった。
岩魚の刺身はホントに絶品。残りは各自塩焼きに。もう緊張に強いられることはないため、22時近くまで宴会し就寝した。
源流部もミニゴルジュと小滝や10mの滝が多く続き、飽きさせない。
最後の詰めは藪漕ぎとなり登山道へ抜けた。
今回の山行は増水で危険な場面もあったが、みんなで力を合わせ感無量で山頂に立つことができた。下山後は朝日温泉につかり、魚津で打ち上げをし翌日称名滝を観光し帰路へついた。来年もイカツイ沢に行こう。


1 件のコメント: