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7月の終わりに水島さんと谷川の変形チムニーに行った翌週、今年の夏にバリエションルートから剣岳も登ってみたいと話した所、9月の頭にA2陵を登ろうという話になった。それから、8月の中旬位になって重盛さんとKさんが9月の第一週にチンネの左稜線に行くという話が出たので、そちらに便乗させて頂く形でチンネの左稜線に行くことにした。さらに、重盛さんのはからいでKさんや自分が立山に登ったことがないと言う事で立山を縦走してから剣岳に登る計画となった。
9月6日7:30扇沢発のトローリーバスに乗り黒部ダムへ、そしてケーブルカーなどを乗りつぎ9:00頃室堂到着。室堂で雷鳥やオコジョのぬいぐるみを持ち記念写真を撮った後、雄山に向け出発、大渋滞にはまり結構時間はかかったが雄山到着。山頂にはお宮があり、申し訳なかったが他の人には先に行ってもらい、お宮で祝詞を挙げてもらい妻子の幸せと旅の安全を祈願した、お宮でのんびりお神酒まで頂いたので3人に遅れてしまったが、その後も大渋滞でペースが上がらず、大汝山で休憩をしていた3人に合流した。その後、真砂岳、別山を縦走したが、ロープ、登攀具に加え4~5人用のテントを持っていたためザックがかなり重く正直きつかった。剣御前小屋から剣沢を下り、途中夕食のすき焼きの具材を落としそうになるトラブルもあったが17:00真砂沢ロッジ到着。夕食は重盛さん食当のすき焼きとても美味しかった。
9月7日3:30頃起床したが、かなり雨が降っており、残念ながらチンネの左稜線は諦めることになった。その日のプランを考えるため5:00のラジオの天気を聞くことに、幸い晴れとの予報から平蔵谷を登りA2陵を登るか、だめなら平蔵谷から一般ルートを登るかと言う事になった。5:30小雨の中出発、すごい霧で視界は無かったが平蔵谷へ到着、アイゼンを付け登り始めて1時間ほどで霧も徐々に晴れてきて、辺りの岩も乾き出し、A2陵が登れそうだという感じになってきた。その後、しばらく登るとA2陵基部に到着(9:00頃)。この日、Kさんの体調が非常に悪かったため、Kさんと水島さん、重盛さんと自分で登ることになった。1ピッチ目は水島さんと自分がリードしたが、ピッチグレードはⅢ級程度だが、ほとんど残置ハーケンがなく、岩角などで支点を取りながら進まなければならず、少しビビりながらのスタートだった。2ピッチ目は重盛さんKさんがリードし、上部でトラバースするのだが岩がもろくちょっと悪かったが、Kさんが体調が悪いのにも関わらずどんどん行ってしまうので、凄いなあとおもった。2ピッチ程度登ったところで、緩い草付に出るのだが、水島さんKさんペアは遥か先に行っていた。草付をどんどん上がっていくと、本峰南壁が見えてきた。ここまできて、今まで登ってきた岩稜はA2陵ではなくこれからA2陵がありそうだと解った。A2陵に関してはルート図も家に置いてきてしまったので、頼りとなるのは20年前に登ったという水島さんの記憶だけだった。南壁まで来ると、水島さんKさんペアが向かって右側の岩に取りついていたので、そっちに行けば良いのかなと思い岩を上がっていくと、重盛さんが昼食を取りたいとのことだったので、少し下がった所に休むのに丁度いいテラスがあり、そこで昼食をとった。昼食後、そのテラスから登り始めるとハーケンが有り、ここがA2陵だと解った。A2陵は核心部らしき所を除くと終了点らしき所に2箇所ずつハーケンが打ってあり、それ以外のところにはほぼハーケンは無く、岩角に捨て縄を掛けランニングビレーを取った。浮石が多く、岩も脆かったため落石には注意が必要だった。核心部らしき所を越えると一般ルートも見え、結構高度感もあった。その後、ロープをしまい頂上に抜けた(13:00頃)。頂上では水島さんKさんが1時間近く待ってくれていた。自分たちも少し休憩し一緒に下山、長次郎のコルから熊の岩に下り(この時のガレ場は非常に悪かった)、長次郎谷へ下った。長次郎谷ではその景観からスケールの大きな剣岳を感じることが出来た。17:00頃テント場につき、その日の夕食の食当はKさんで食事の名前を忘れてしまったがチキン入りおじやの様な物で、チキンの食べごたえ
があり直ぐお腹一杯になりとても美味しかった。
9月8日3:00起床、テントを片付け5:30出発、ハシゴ谷乗越を越え内蔵助谷を下り黒部川下ノ廊下へ下った。これらのルートは結構道が悪く重い荷物を背負っての歩行は大変だった。12:30黒部ダム到着、重い荷物から解放されて本当にうれしかった。
重盛さん、Kさん、水島さんありがとうございました。
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