赤木沢は、ここ数年来、ぜひとも訪れたいと思っていたルートです。
北アルプスの薬師岳と黒部五郎岳の中間に位置する赤木岳から黒部川に流れ込んでいる沢、それが赤木沢です。思い込みがそれなりに大きいと後から現実との乖離に「へこむ」のが落ちですが、この赤木沢(と周辺の山々)山行にはそんな 「落ち」など微塵も無く、天候にも恵まれたこともあり、思い出に残る山行となりました。
関東からは、中央高速を松本で下り、国道158号線を安房峠まで、トンネルを抜け神岡に抜ける471号線をたどり、神岡手前の「見座」から「山吹峠」を越え、「山之村」から「有峰林道」を目指します。有峰林道にはいくつかのゲートがあり、夜は8時で閉鎖されるため、帰りの時間には注意する必要があります。折立にキャンプ場があり、ここまで車で入りますが、帰りには、この折立を7時過ぎには出発する必要があります。折立から山之村方面のゲートまでは結構な距離があり、少なくとも30-40分ほどはみておくべきでしょう。
Yさんの住む南アルプス市から折立までは約5時間(空いていれば4時間ほど)かかりました。有峰林道は1900円也。
折立のキャンプ場(無料、炊事場、水洗トイレ付き)は、時期的なものもあり閑散としていました。(ただし車はいっぱい)我々の他には3-4張りのテント。予定より早くついたため、することも無く木製のベンチに寝転がり、雲ひとつない空と、秋めいた日差しの中でビール。まるでどこかのリゾートにでも来ているよ う、うたた寝を満喫。
北アルプスの薬師岳と黒部五郎岳の中間に位置する赤木岳から黒部川に流れ込んでいる沢、それが赤木沢です。思い込みがそれなりに大きいと後から現実との乖離に「へこむ」のが落ちですが、この赤木沢(と周辺の山々)山行にはそんな 「落ち」など微塵も無く、天候にも恵まれたこともあり、思い出に残る山行となりました。
関東からは、中央高速を松本で下り、国道158号線を安房峠まで、トンネルを抜け神岡に抜ける471号線をたどり、神岡手前の「見座」から「山吹峠」を越え、「山之村」から「有峰林道」を目指します。有峰林道にはいくつかのゲートがあり、夜は8時で閉鎖されるため、帰りの時間には注意する必要があります。折立にキャンプ場があり、ここまで車で入りますが、帰りには、この折立を7時過ぎには出発する必要があります。折立から山之村方面のゲートまでは結構な距離があり、少なくとも30-40分ほどはみておくべきでしょう。
Yさんの住む南アルプス市から折立までは約5時間(空いていれば4時間ほど)かかりました。有峰林道は1900円也。
折立のキャンプ場(無料、炊事場、水洗トイレ付き)は、時期的なものもあり閑散としていました。(ただし車はいっぱい)我々の他には3-4張りのテント。予定より早くついたため、することも無く木製のベンチに寝転がり、雲ひとつない空と、秋めいた日差しの中でビール。まるでどこかのリゾートにでも来ているよ う、うたた寝を満喫。
翌日は、太郎平小屋を越え薬師沢小屋までの道なりゆえ、ゆっくり出発。朝から快晴で、太郎平小屋までの登りからは、遠くに剣岳とおぼしき山が望まれました。
太郎平小屋から薬師沢小屋までの道は、少し色づきはじめた木々や、初秋を想わ せる風が吹き抜ける笹が広がる風景の中を進みます。足元には木道が整備されています。笹が広がるカベッケが原を過ぎ、急坂を下ると黒部川と薬師沢の合流地点にある薬師沢小屋に到着です。
小屋の軒先には、ビールがしこたま冷やされていて、我々はこれに飛びついたのでした。小屋のデッキからは、初秋の日差しを反射してキラキラ輝く黒部川の清流が望まれます。
小屋の従業員がすぐ近くでイワナを釣り上げていました。もしかしたら夕食に? と思いきや、上流に放流するのだそうです。ちなみに、夕食はブタの角煮でし た。翌朝早いので早々と就寝。
小屋の従業員がすぐ近くでイワナを釣り上げていました。もしかしたら夕食に? と思いきや、上流に放流するのだそうです。ちなみに、夕食はブタの角煮でし た。翌朝早いので早々と就寝。
いよいよ赤木沢への日がやって来ました。4時起床、昨夜のうちにお願いしてあった弁当を持って4時半小屋を出発。空には満天の星、オリオンが真上に輝いていました。
小屋のデッキからハシゴを伝い、黒部川の左岸に下り立ち、赤木沢を目指します。水量がそれほど多くないのであんまり濡れないで行けるかと思いきや、やはり股下の渡渉を数回繰り返し、空が薄明るくなる頃、ようやく赤木沢出合手前に到着です。
黒部川の右岸に、一箇所トラバース気味に這い上がる部分があり、Yさんどうしても上のシュリンゲに手がとどかない様子。バトンタッチするこちとて手は届かず、かじかんだ手と渡渉でほとんど凍えたわらじ足をごまかし、クゥー!と集中、なんとかランニングビレイを取ることができ、やれやれ。Yさん、いつもはカム一式をぶら下げているも、今回に限って持ってこなかった由、出だしのクラックに使えば多分なんてことなしのものを…。
夜明けの赤木沢出合は、静まりかえっていました、気味の悪いぐらいに。そんな風に感じたのは手足がかじかんでいたせいかもしれません。
黒部川の左岸から、赤木沢の左岸に回り込もうとしましたが、微妙なバランスが必要で、滑り落ちたら全身濡れるのは間違いなし、結局手前の巻き道を選択。巻終えたところで小休止、小屋で作ってもらった弁当を頬張ります。開けてみると「チマキ」 で、おー!と思いきや、中のもち米には火がとおっておらず、生レトルトの飯を頬張る餓鬼の如き、少し惨めな感じ…。それでも陽が出てくれば、手のかじかみも次第に緩み、次々と出てくる滝をひたすら越えていきます。
黒部川の左岸から、赤木沢の左岸に回り込もうとしましたが、微妙なバランスが必要で、滑り落ちたら全身濡れるのは間違いなし、結局手前の巻き道を選択。巻終えたところで小休止、小屋で作ってもらった弁当を頬張ります。開けてみると「チマキ」 で、おー!と思いきや、中のもち米には火がとおっておらず、生レトルトの飯を頬張る餓鬼の如き、少し惨めな感じ…。それでも陽が出てくれば、手のかじかみも次第に緩み、次々と出てくる滝をひたすら越えていきます。
両岸の植物は色づき始め、真っ青な空、沢の向こうに見え隠れする稜線を仰ぎなら進みます。気がつけば稜線は近く、さらに進むと沢筋は斜面に消え、ここで靴を替え、稜線に向かいます。斜面を吹き抜ける風、青空、眼下に遡行してきた赤木沢を振り返りながら、何を想う…。
赤木岳手前の稜線から、北ノ俣岳、太郎山を経て、太郎平小屋経由、折立へと下山しました。
道すがら...
道すがら...
了。
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