2020.2.8-9 赤岳ショルダーリッジ右(真教寺尾根含む)

日付 2020/02/8(土)-9(日) 参加 濱野(CL)、武藤信(SL)、長野、鈴木た
アルバム:
 https://photos.google.com/album/AF1QipPBX990or9QjsWnOOZXLy97ImgFzulz7LCeM1F3
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2/8(土)  快晴 参加:長野(CL)、濱野(投稿)

 赤岳東面の偵察・雪山歩荷トレーニング・明日のショルダーリッジ取付きの偵察と欲張りな
 計画を長野さんが投げ込んできやがった。赤岳東面から西面へ向かう記録は無い!
 前人未到の大記録を俺は打ち立てるんだ‼ 
 はいはい。

 8:00美し森ロッジに駐車。装備を整え出発。明日に備え行者小屋テン泊の為、酒・食材等々
 久々の重量を背負い雪道を歩く。想像以上にしんどくてペースは上がらないけど、ゆっくり着々と
 歩を進める。
 当日のものではないトレースはあった。雪が吹き溜まる所は消えており、時折だが膝下位まで
 沈むこと度々。なかなかにハードではあるが、他パーティーもおらず、静寂の中で自然が生み
 出す音と美しい景色を堪能する。


 牛首山を越えると、赤岳に向かう急傾斜な尾根がずっと伸びている。
 竜頭峰に近づく辺りの鎖場も所々雪に埋まっており、時にバイルを使い
 時にハイハイ・バブバブ・おギャーにて適当なルートを登る。



 14:00左手にいつか登ってみたい天狗尾根を望みながら赤岳に続く登山道へ合流。
 東面から西面に出るや否や強烈な風を受ける。

 小休憩後、文三郎道を降りる。赤岳主稜の取付き辺りからゆっくりと下りながら、明日の
 ショルダーリッジ右の取付きに向かうトラバース地点を念入りに探る。

 目星を付けて赤岳沢手前まで何となくトレースを付けて、行者小屋へ下山。
 土曜日という事もあってか既に30張り位のカラフルなランタンが山中に輝いていた。
 
今回は私の1~2人用の小さいテント・フライも春~秋用と貧祖な佇まいに。
 これで夕飯がカップラーメン・アルファ米、だったら最悪だが・・・
 今夜は長野夫人お手製・仕込みの豪華なキムチ鍋‼ のおかげで
                 【きたなシュラン星三つ★★★】
        ※僕的には褒めまくっています。この気持ち、長野夫人に伝わりますように。
        ※食い気が勝り、写真撮り忘れました・・・
          次回は必ずお撮りしますので、長野夫人もう一回宜しくお願いします!

 頑張って運んだ酒と美味い飯で、心も体も満たされた後は、5:30起床予定の明日に備えて
 21:00頃に就寝。夜中-20℃位あったそうで、寒くて寝不足なまま、翌朝に鈴木先生・信さんを
 お出迎えする事となった。


 
2/9(日) 雪のち快晴 投稿:鈴木

 信さん濱野さんの山行は、いつもとても楽しそう。
 その雰囲気に自分も入れてもらいたく、お二人のトレーニング予定に割り込んで今回の山が実現した。

 行者小屋に7時半集合の予定だったが、まさかのアクシデント発生で美濃戸に着いたのは6時過ぎ。
 おまけに雪が降っている。結構な勢いで。
 厳しい一日になりそうだ。

 遅れを取り戻そうと、信さんは出だしからガンガン進む。どこかでペースダウンするのかと思いきや、急な巻き道に入るとますます速くなる。
 さすが、毎週八ヶ岳で鍛えている人は違うなー

晴れてきた。風は強そう!

真教寺尾根組の2人はずっとテントの外で待ってくれていた。
 湯気を立てながら登ってきた私も、ハーネスを履いてアイゼンを着けるだけで身体が冷え切ってしまう。

 取付までは前日に偵察してくれていた辺り、文三郎道の露岩の手前から下降開始。
途中から岩の出た斜面をトラバースし、赤岳主稜末端のすぐ下流で赤岳沢を渡った。
 
登山大系にある3つのルートのうち、中央の凹角をめざす。
 残置支点もあり、遠目にはさほど難しそうに見えなかったのだが。。


1p目、鈴木/長野。20m。ルンゼ。
 のっけから悪い。信さんリードで取り付くも、掴む岩がボロボロ取れて置き場に困るほど。そしてとにかく寒い。
 交代して私も触ってみるが、最初の一歩が出せず右往左往。アイゼンを置けそうな出っぱりはひと通り剥がれ落ちた頃、苔の生えた穴ぼこにトライカムA0でなんとか離陸成功。

 極寒の取付で待ってくれていた皆さん、時間かけてすんません。
背後からは
「これ登れんの?」
「行っちゃったよ。鈴木さんに懸垂で下りてきてもらって転進する?」
なんて声が聞こえていたが、皆スムーズに登ってきてほっとする。 

 そして待望の陽射しが!!
 風も弱まってきて、これ以上ないくらいのコンディション。

2p目、30m。歩き。3p目、50m。歩き。

4p目、信/濱野。30m。凹角。
 相変わらず岩は脆いが、1p目で感覚がマヒしているので「硬いけどよく取れる岩だな」くらいにしか感じない。
途中までドライツーリングの真似をしてピックのひっかけで登ってみたが、ハイハイのほうが圧倒的に速かった。傾斜が緩いからか、単に技術の問題なのか。。

5p目、鈴木/長野。35m。リッジ。
 左寄りに歩いて登れそうなラインが見えるが、できるだけ忠実に稜上を辿ってみる。

6p目、信/濱野。20m。歩き。
 快適なテラスに到着。ビバーク訓練によさそうな所だな、と思う。
 4p目で支点の回収に苦戦している後続を待ちつつしばし休憩。
 真っ青な空とそよ風に囲まれ、切羽詰まった感じは全くないが、時計だけは順調に進んでいく。
 少し心配になる。ビバーク訓練なんて考えるんじゃなかったな、と思う。

7p目、信/長野。25m。フェース~リッジ。
 右上するラインに残置が見えるが、信さんはムーブを読み切り直登ラインを選択。おかげでロープの流れもよく快適だった。




8p目、鈴木/濱野。50m。歩き。
 ショルダーリッジ左ルートと合流。

9p目、40m。歩き。10p目、40m。歩き。

 濱野リーダー、頑張りました!


 でもテムレスの裾は袖口にしまって登ったほうがよかったですね。
 気が付かなくてごめんなさい!



事前の情報より残置が豊富で、マイナールート感はさほどなかったけれど、4人で力を合わせて登った充実の一日になった。

 入山者の少ないルートは勉強になりますね。これからも一歩ずつ力をつけていきたいと思います。皆さんありがとうございました!

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