鳳凰三山 日帰り縦走

日付 2018/07/29(日) 天候 なんでも  参加:冨沢、武藤(記)

8月の穂高夏山合宿を控え、体の持久度チェック&体力増進を兼ねて
鳳凰三山日帰り縦走に行くことにした。

29日未明、風雨が強い湘南地方を後に、台風12号通過後の台風一過を期待して
山梨方面へ向かう。

武川町から小武川沿いの林道を10km程度走り、御座石鉱泉無料駐車場に到着。
※青木鉱泉への林道はゲート遮断中

駐車場にてどの様なルートで鳳凰三山を巡るか相談する。
相棒が珍しくルートの事前研究をしてきたらしく、
一旦青木鉱泉までトラバースしてその後に、中道を経て薬師岳~地蔵岳~御座石鉱泉に
下山する周回ルートが良いと提案。
標高差約1700mを行きは登りっぱなし、帰りは下りぱなしのルートを選択。



 7:15  御座石鉱泉
 8:00  青木鉱泉
 12:30 薬師岳
薬師小屋の荷揚げに出会い、登山道の荒れている箇所があるので気をつける様に注意される。
 ⇒たぶん本心では、台風通過が間もない時点の登山者に対する迷惑感ありありの注意喚起
   だったと 思う。
途中、晴天、曇り、雨降り、天気の移り変わりが激しく、稜線手前にて防寒を兼ねて雨具を着用
稜線上は風雨が強い上に寒く、また、ガスが立ち込めていたので、休憩もほどほどに先を急ぐ。
 13:00 観音ヶ岳
 13:50 地蔵岳




地蔵岳到着直後はガスがかかり、オベリスクが見えず失望していたが
風により一瞬ガスが切れて、壮大なオベリスクが観え、疲れを忘れた。





鳳凰小屋にて長めの小休止後、長い長い下山行い、膝が笑いそうになるころ、御座石鉱泉に
到着。
 17:30 御座石鉱泉着

台風一過の晴天での登山とはなりませんでしたが、充実感のある
しっかりした登山を楽しめる事が出来ました。

 追伸:筋肉痛が忍び寄って。。。。

南八ヶ岳 横岳 大同心雲稜ルート

日付 2018/07/25(木) 天候 曇り-晴れ 参加 阿久津、安波、拝原、相原、武藤(投稿)

当初は、マルチピッチクライミングとして谷川岳一ノ倉沢の登攀を計画していたが、酷暑による
バテ・バテを懸念して、ルートのスケールは小さくなるが、南八ヶ岳横岳大同心雲稜ルートの
登攀に計画変更した。

25日未明、各地を出発、6:00美濃戸駐車場に集合。
※平日なのに思いのほか多くの車が駐車してあった。(さすが、シーズン真っ盛りの八ヶ岳)

6:00前に美濃戸駐車場を出発、北沢を辿り7:00過ぎには赤岳鉱泉に到着。
長めの小休止&中身の濃いおしゃべり(安波さんのお勉強タイム)をして、7:30頃に大同心稜に
向けてGo~



眺めの利かない急登の樹林帯の中を大汗をかき、苦しんで登り、途中息を整えて、
大同心基部に到着。
高曇りでお日様が差さしておらず、気温が低い長袖を着て丁度良い。
※うだる様な下界との違いに一同驚く!


登攀準備を整え、適当に登攀のオーダーを決める。
 ☆チーム1 安波、拝原、武藤
 ☆チーム2 阿久津、相原
9:00、チーム1クライムオン!!
P目(25m):傾斜は強いがガバが多く点在する壁を、登りやすいルートを選んで安波さんが
       余裕でリードする。ランニング用のボルト・ハーケンも適当以上にあり、安心して
       登れた模様。
  ※ボコボコした取れてしまう様なホールド・スタンスではあったが、結構シッカリしてた。




P目(25m):少々左上気味に登り、3m程度のツルツルの岩面を登りその後に左壁に移り、
       カンテ上の岩を乗り越えた後に、右上してピレーポイントへ。





P目(25m):ピレーポント上部の少々被った剥がれそうな、フレークを避けて左側の草付の中に
        埋もれた階段状の岩場を5m程度登った後に、横クラックが走った見た目以上に
        シッカリした岩を右上して安定したピレーポイントへ。



P目(25m):ピレーポイント正面のホールドの豊富な5m程度のフェイスを登り、15m程度バンドを
        トラバースしてピレーポイントへ



P目(20m):イナバウアーのビューポイントを通過してドーム基部にのピレーポイントへ。
        上方を飛び交っているイワツバメの数に驚く。



P目(30m):本登攀を締めくくる、核心部の登攀は、ただ今売り出し中の拝原君が担う。
       風が冷たく体が冷えてきた為、雨具(ウインドブレーカー)を着込んで登攀再開。
       ボコボコホールド&スタンスが豊富な最終ピッチを慎重に登る。傾斜が強い為、
       掴むホールドを間違えると腕力をそがれてしまう。
       拝原君は安定した登りで被った部分を上手に乗り越え、ビレー点に到着。
       フォローしたが、考えていた以上に傾斜が強くビックリした。


12時過ぎには5名が揃い、登攀終了。登攀時間は2パーティーで3時間少々、立派なコースタイムだ。大同心TOPにて昼食&水分補給し、中身の濃いおしゃべり(安波さんのお勉強タイム)をして、下降を開始。



遠望が利かない場合には、縦走路で下降しようと考えていたが、ガスが切れ下降路が判明した
為、一旦、稜線近くまで登り、大同心の右側(大同心稜側から見た場合)のルンゼを目指して
ブッシュに埋もれたガレ場を下降する。コマクサが綺麗に咲いていた。





お目当てのルンゼを間違え、空中懸垂となったが、大同南稜基部の踏み跡に降り立ち、登攀前に
登攀具を整えた場所にて登攀具を仕舞い、足を取られない様に大同心稜を下降、赤岳鉱泉にて中身の濃いおしゃべり(安波さんのお勉強タイム)をして、一路美濃戸駐車場へ。


小生は1980年代に夏壁・冬壁共に登ってはいたが、岩は脆くまた、支点が不安定でった記憶が
あり、本ルートには良い印象をもっていなかったが、今回の登攀において思いの他、岩がしっかり
しており、オールフリーでの快適な登攀が出来き、快適な中級者向けマルチピッチルートとして
お勧めできるルートであることを再認識した。

2018/7/14-16 奥又白池~前穂北尾根~岳沢

日付: 2018/7/14-16  天候: 晴天  参加: 武藤(末)CL、伊三雄、中村、久米、渡邉、濱野、安波(投稿)
 アルバム :https://photos.google.com/share/AF1QipML8oupsJdWZn4HPW8TranhqrRL438_-iL7wcGjdpZjgADpAK5BnbUy01qehQOzVQ?key=MklHclR3bXBkZW9KbGwzcVRwcmVjTHVPb0pReDdn
3.4のコルから望む槍ヶ岳

今回は初心者向けアルパインということで前穂北尾根。ただ、涸沢ベースではなく奥又白池からのアプローチとした。行程上全装備を背負っての登攀!(これが結果悪いアプローチで、初心者向けとは言い難い結果となった(^^;)予定では2日目に前穂~奥穂~涸沢のはずが。。。タイムオーバー。。。前穂~岳沢小屋へ変更。

【コースタイム】
1日目:上高地(5時半)~新村橋(7時半)~中畠新道分岐(8時半)~奥又白池(11時半)*休憩、偵察1時間含む
2日目:起床(3時)~奥又白池(5時)~5.6のコル(7時50分)~3.4のコル(10時)~3峰登攀開始(11時)~前穂高岳頂上(13時半)~下山開始(14時15分)~岳沢小屋(16時半~17時)
3日目:起床(4時)~岳沢小屋(6時40分)~上高地(8時半)

***1日目***
沢渡第2駐車場4時半集合~ジャンボタクシーにて上高地バスターミナル~奥又白池にて幕営

釜トンネルのゲートが開くのが5時、それに合わせて集合しいざ出発!濱野さんの不安な表情が半端ない(笑)人が多く夏山シーズンの到来を感じた。

徳沢にて休憩を挟み、新村橋にてEXILE。ここまで約2時間。まだまだ元気!

この先は不整地となり、人もいなくなる。

ダラダラっとゆるい登り。傾斜ゆるいなぁ、と思いきや地味にきつい。新村橋~中畠新道分岐まで約1時間の道のり。

中畠新道分岐。樹林帯からポンッと開けたルンゼへ飛び出す。

オク又、カラサワの赤ペンキあり。後にも先にもペンキはここだけだったかな。冷たい水を浴びて英気を養い、この先の急登に備える。

松高ルンゼ右の急な尾根、大岩右側へ入り中畠新道へ突入。池まではここから約2時間。

目の前の高さの木の根やら岩を掴んで登る感じ。装備を背負っての急登はしんどい。。。こんなことで明日の登攀は大丈夫なのか、、、不安がつのったところに伊三雄さんの歌が響き渡る(笑)「もうここは登らない!もう来ない!」といいつつ何度も登ってしまっているそう(^^;また忘れて登ることでしょう(*´ω`*)

足元の見にくい藪こぎがあったり、

はしゃいでみたり、

ニッコウキスゲに癒やされてみたり!

尾根は細くなっている部分も多々あり。草丈が高く高度感はあまり感じないが、松高ルンゼ側は切れ落ちている。足元をよく見ないと致命的な事になりかねない。

中畠新道を登り始めて約1.5時間、ルンゼ状となる。沢のツメみたいな感じで4足歩行。

濱野さんがんば~(^0^)

穂高キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
池まであとひと踏ん張り。雪渓はキックステップでOK。赤布からは左に尾根を越えていく。

5.6のコルの判別や明日のルート確認をしながら景色を堪能。これがアルペン的な山岳ムードってやつ?すでに「来てよかった!」とつい笑顔(^^)中央、一番尖っているのが5峰で、一番右の三角のピークが6峰。明日は右の雪渓をトラバース、尾根に上がり5.6のコルをまずは目指す。

池へはザレたトラバースあり。笹のありがたさを感じました。

奥又白池!牧歌的な気持ちのいい場所です◎一番乗りに到着。その後もクライマー、ハイカーが続々と到着。一見の価値あり!テントは10張くらいは可能。

池に映る穂高連峰。言葉にならない美しさ。。。

水は中又白谷源頭部より。池を時計回りに半周、明瞭な踏み跡あり。テン場から約3分、

発見!この日はすごく暑かったがまだ雪渓は残っている時期。12時半の時点で勢いよく出ていたが、日中は枯れるという話もあり。確実な水場とは言えないため、念のため最低限の水は担いでいったほうが良いか。(今回は食事用と翌日の行動水用に一人2㍑あげていた。)

・・・・・え~と、、、テント設営完了!(゜_゜)

詳細はこちらまで↑↑↑

何はともあれ夜は過ごせそう。13時過ぎには宴会、1時間後にはこの有り様(笑)みんな寝不足でお昼寝というか倒れるようにマジ寝。他パーティーはびっくりされたことでしょう(^^;夕食はシェフ久米の豚肉の塩麹付け!絶品!明日の元気の源になりそうなお味でした!

@奥又白は最高のテン場だったが、虫が多いのが難点、、、ちょうど大量発生時期だったらしく、みんな顔やら体のあちこちをやられました。虫除け必須!この日は防虫ネットが欲しいくらい大量。。。これだけ無防備に寝ていてなんですが。

***2日目***
奥又白池~5.6のコル~前穂北尾根~前穂高岳頂上~岳沢小屋幕営

ホンジツモセイテンナリ!穂高モルゲンロートが映り込む奥又白池。

ギザギザのノコギリ状の尾根、北尾根から前穂を目指す。重荷を背負っての登攀に不安が・・・「本当にあそこに行くんですかぁ~by濱野」名残惜しいがさらなる高みを目指し出発!

まずは昨日の下りから。100mくらい下ったらヤブの中をトラバース。5.6のコルへの踏み跡はあるが、いくつかの踏み跡があるので正直どれが正解か・・・高度をあげてしまうと4峰の岸壁の方へ向かってしまうので注意。(高度計を見ておけば次回の約にたったか?)雪渓の状況によってもトラバースの位置が異なるのか?

ちょっと怖いザレ場も慎重に。

B沢C沢からの雪渓、奥又白谷を下降気味にトラバース、5峰への尾根を目指す。ここはアイゼンとピッケル必携。滑ったら超巨大滑り台、是非ともご遠慮したい。。。軽アイゼンの伊三雄さんからは「こえ~~~、、、」×数回声が漏れる(笑)全員無事通過!アイゼンがあれば特に問題なし。

雪渓を渡りきったらアイゼン解除。この先はアイゼン装着箇所なし。5峰への尾根にあがる。濱野さんがんば~(^^;

所々に白ペンキがあり、尾根上へ導いてくれる。終始浮き石が多く要注意。

尾根に出るとこの光景!見えるピークが6峰、5.6のコルまで後ひと踏ん張り。

お花畑がどこまでも広がっている。疲れも吹っ飛ぶ(^^)♪吹っ飛んだのはあたしだけ(^^?雪渓からの風が心地よかった。

尾根から5.6のコルへのトラバース。足場がすこぶる悪い。シュルンドは少し空いているが滑り込むほどではなかった。ここで濱野さんの小さな悲鳴(笑)

その後もザラザラ登っていく。真新しいリングボルトも打ってあった。フィックスほしいかも。。。

3時間かけて5.6のコルへ到着。相変わらず絵になるベテラン武藤さん!暑中見舞いにでも使ってください(笑)

・・・おっと、5.6のコルはまだまだ取り付きだった(^o^;ここからが本番、前穂北尾根スタート!今までのアプローチを考えれば登山道のよう。浮石に気をつけるのは変わらないが、断然安定している。

高度感が出て気持ちいい!岩稜歩き楽しい♪景色も最高!!!

吊尾根~奥穂をバックに。3峰まではノーロープでがしがし登下降を繰り返す。踏み跡はあるが踏み外すことも。あまりざれていたら間違いと思った方が良さそう。

3峰取り付き。3.4のコルにて1時間待ち。アトラクションかな?景色を堪能しながら休憩。この時点で時間切れと判断、当便は涸沢行から岳沢行きへと変更となりました。「登らなきゃだめですかぁ~by濱野」登らないと帰れませんから(^^;

①久米/中村 ②安波/渡邉 ③伊三雄/武藤/濱野 の順に出発。やっちまいました、あたしⅢ級もまともに登れない(._.)ルーファイ出来ずに変なとこ入っちゃうわ、うっかり登っちゃうわ、時間はかけまくりだわ、反省点しか出てこない、、、全装備を背負っての登攀の難しさ(だけじゃないけれど)を実感しました。ザックを背負うと上がうまく向けず、バランスも取りにくく、体が全然上がらない。。。パッキングでももぅ少し楽になったのかな?それ以前の問題か、、、

チムニーを登ったり、奥又側にキレイな窓を見たり、フォローで行けば快適な登攀!・・・あ~情けない。ハーケンが連打されているので、スリングはあまり使用せず。ロープを出すのは2~3ピッチで終了(約60m)。3峰は登りすぎず、右から巻くような踏み跡へ入っていく。

2峰は懸垂、怪しげな残置スリング多数が大岩にかかっている。

何はともあれ全装備を背負って全員完登(^^)!!!

頂上からの景色に癒やされ、しょんぼりムードから復活!左に見えるは明神。

前穂~岳沢小屋への下り重太郎新道は、伊三雄さん曰く、今までで1・2を争う悪い一般下山道とのこと(^^;巨岩を後ろ向きに降りたり、おしりを使ったり。ハシゴや鎖場、ツルツルの岩もあり気が抜けない。重い荷物を背負っての下山は体にこたえた。

岳沢小屋にて乾杯!夕食は久米シェフによる絶品カレー(*´ω`*)楽しすぎて眠れない伊三雄さんのお相手をしながら夜が更け就寝。今晩も例のテントに武藤さんが道連れに。シュラフがいらないくらいの暑い夜を過ごした。

***3日目***
岳沢小屋~上高地バスターミナル

早すぎても温泉に入れないのでのんびり下山。みんな筋肉痛(^^;

西穂高展望所にて絶景

武藤さんポーズ


無事下山。穂高連峰を名残惜しく振り返る。前穂・・・あんなに遠く・・・つくづく人間の足ってすごいなぁ、と思います。歩けば行けるんだなぁ、と。反省点と課題、充実感でいっぱいの山行でした!まだまだ行かなきゃいけない山がある!また来ます!

諸先輩方はじめ皆さんがいたおかげで達成できました。ありがとうございました!また懲りずによろしくお願いします!

***終わりに***
初お泊り山行の濱野さんから一言
・こんなハードな事は人生初かもしれない。
・水を省いて大失敗。水を分けてくれた安波さんは神様です!
・何度も来なきゃよかったと思いましたが、頑張ったから見られた前穂の景色でした。
・脱水からの生ビールがあんなに美味しいとは思いませんでした。(水飲めよ-)
・でも、一番微笑ましかったのは奥又白池で皆が昼寝している姿でした(笑)
・いつか本来の予定のコースを皆さんとリベンジしたいです。
本当にありがとうございましたm(__)m

***おわり***

2018/07/14-16 剱岳 剣尾根主稜

日付:2018/07/14(土)-16(祝)  参加:宮崎(CL)、塚越、瀬沼、鈴木た(投稿)

 長らく行きたかった剱尾根主稜へ。
 「剱の魅力は、いつ登っても、どこから登ってもいい山だから」 が持論の私だが、その実、登ったことのないルートはそこらじゅうにある。
 で、是非行きたいなーと思っていたら、実現してしまうのが茅ヶ崎のすごいところ。
 「剱尾根なら、宮崎さんが7月に計画してるよ!」というわけで、思い切ってお願いして参加させてもらえることになった。

 天気予報は3日間とも晴れ。本州は太平洋高気圧にすっぽり覆われて、北陸では夕立もなさそうだという。1か月間、アブミの練習に通ったりして各自準備してきたおかげか、どうか。

>1日目。
 馬場島荘の駐車場は満車で、一段下の駐車場からスタート。早くも太陽が強烈に照り付ける。見上げるギザギザのシルエットのどこかに剱尾根があるはずなのだが、ギザギザすぎてよくわからない。

 タカノスワリのゴルジュはおとなしく取水口手前の巻き道から。
 巻いてよかった。出口から覗いたら、まだ汚らしいブロックが本流をまたいで引っかかっていた。

 雷岩の徒渉。我々は一番奥の、小滝の釜の下を渡ったが、どこでもそれなりに渡れる。瀬沼さんは飛び石伝いにあっという間に対岸へ。後続は裸足で。こんな暑い日でも、雪解け水はキンキンに冷えていて、頭の芯が痛くなる。ところで雷岩ってどれ??
 
   渡ったらすぐに一段上の踏み跡へ入るのが正解。今回本流沿いに進みすぎてしまい、踏み跡が尾根に上がっていく直前でなんとか合流できた。
 ここから1614mまでは我慢比べ。いきなりのザレザレの急登、しかも無風快晴で、汗と体力をどんどん吸い取られる。今日は水を背負ってコルEまでの計画。・・・なのに池ノ谷二俣で泊まりたいなんて言ってるのは誰??

 やっとたどり着いた1614mから池ノ谷。5月は寡雪だったが、梅雨の雨は少なかったのか雪びっしり。剱尾根の全長が、思いのほか近くに見える。
 これまたザレザレの、ちょっと悪い下降をこなして池ノ谷へ。
 雪渓を吹き抜ける風がちょうどいい冷たさで汗を乾かしてくれる。一同生き返った!

 二俣にて。前夜の運転の疲れを充電中。私は・・・運転できなくてすみません。でも、自分もしっかり充電させていただきました。

 一瞬あたりを覆った霧も晴れ、アイゼンを着けて元気にR10取付を目指す。


 途中、右岸の小沢で水を補給。一気に重くなったザックに耐え、狭隘部を抜ければR10取付。
クロモリアイゼン組は雪渓上から、入り口でアイゼンを外したアルミ組はシュルンドから。 全体が底の浅いルンゼなので、シュルンドも登行は容易。

 最後は岩屑だらけのスラブを草付とブッシュに頼って抜け、待望のコルEに到着!
 重荷を背負って辿り着いた喜びもさることながら、今晩が二俣泊だったらどうなることかと本気で心配していたので、これで明日の登攀に集中できる安心感でちょっと涙がでた。  


 背景には池ノ谷右俣、
見下ろす雲海と夕陽。
満ち足りた夜は知らぬ間に更けていった。

 7/14 馬場島7:20-9:00雷岩9:30-10:551614m11:10-12:50池ノ谷二俣13:55-15:00R10取付-16:05コルE

 
>2日目。
 いよいよ剱尾根を登る。
 今日は二俣に幕営した後続パーティー、三ノ窓からのガイドパーティーがそれぞれ入山するそうだ。真面目に暗いうちから出発。
塚越さんのルートファインディングに導かれ、ぐんぐん高度を稼ぐ。

 コルDから始まる最初の岩場。下から見れば階段状にも見えるが、しっかり傾斜があり、ロープを出してもらう。ロープなしで取付いたパーティーがおっかない思いをしたというのがよくわかる。

 ひと登りで辿り着く無名のコル。いよいよ門が見えてきた。

 ここにはビバーク跡があった。コルDには泊まれそうなところがなかったので、コルEが満員ならここか、コルC(右俣側に整地された天場あり)まで登らないといけないようだ。
 無名のコルからは再び岩稜歩きでⅡ峰を越える。
 出だしの傾斜がきつく、浮石も多いが、剱尾根に来る人ならロープはいらないでしょう、というのが通過したあとの一致した意見。初見でそれを読み切れる塚越さんの眼力が光る。

 やってきましたコルC。いよいよ核心部の始まり。
  うーん、立ってる。。


 塚越さんリードで取り付く。ルートは、トポを読んでいれば迷うところなし、残置ハーケンも豊富。
 でもザックは重い。おとなしくA0。セカンドの鈴木ももちろんA0。


 いったいどうやったらこれをフリーで抜けられるようになるのか…
 ちょっと想像がつかないなーと思っていたら、2ペア目の瀬沼さんはフリーでリードしてきた!!
  さすがです。

「門」登攀中。抜群のロケーション!

 出だしの一歩にⅣ+がついているが、こちらはどうということなし。
 もう1ピッチでコルに出て終了。

 ドームの頂稜。景色最高! 開放的な歩きも最高!!

目指す上半部と剱尾根の頭。
こんな眺めが剱にあったなんて。
 それを今まで知らずにいたなんて。
 もう、軽々しく「好きな山は剱です」とか言いませんから、剱の神様、どうか上半も無事に登らせてください・・・

 コルBから上半を登るガイドパーティーに先行させてもらい、一段上がって左俣側へ回り込む。幸い、岩は心配していたほど脆くはなかった。
 のんびり登っているつもりだが、小窓の王がどんどん低くなってゆく。この躍動感もたまらない。

 最後は忠実に尾根を詰めて剱尾根の頭へ。
 ここはちょっとした名所だと思う。
 見た目は細いナイフリッジだが、中身は鏡餅の上を歩いているよう。重力と違う向きに力をかければ崩れ落ちてしまいそうな、脆くて不安定な頂稜。

 ロープを出す箇所が予想外に少なかったので、楽勝ムードになりそうなのをこらえて何とかここまで来た。計画は三ノ窓に泊まって明日クレオパトラニードル登攀~早月尾根下山。
 でも、足が勝手に南へ向いてしまう・・・?!
 早月小屋=ビールの誘惑は、リーダー宮崎さんのニードル登頂の夢を一瞬で打ち砕くほどに手強い。

 雷鳥の親子を見物中。
ひよこサイズの雛が走り回っていてかわいかったが、いつの間にか親鳥だけになっていた。親鳥が逃げなかったのは、雛が逃げる時間を稼ぐためだったのか…。敵扱いされていたことに一同少し傷つく。

文句なしのワンプッシュ剱尾根完登!

 午後の時間はゆったりと流れて行った。
 夕焼けの丸山ピークにて。
天場からは見えないが、ここまで来ると剱尾根の核心部が見える。
 (小窓の王、)Ⅱ峰、コルC、核心の岩場、門、ドーム。

 
 夢のような一日を思い思いに振り返る。

 岩登りがもうちょっとあってもよかった。
  情報を集めすぎて新鮮味がなかったかも。
   核心は予想どおりの手ごわさだった。
   でもアブミは要らないでしょ。
    それより、あそこを戦前の装備で初登した人たちはすごい!!

 7/15 コルE4:05-4:45コルD(30m)-コルC6:05(40m)-門(30+30m)-8:05ドーム8:35-10:00剱尾根の頭-10:15長次郎の頭10:35-11:50剱本峰13:20-15:20早月小屋


>3日目。
 えっちらおっちら、下山。
7/16 早月小屋4:30-8:25馬場島

 温泉、タラ汁。そして瀬沼さん長い運転お疲れさまでした。
 私にとっては入会して初めてのアルパインでしたが、皆さんのおかげでどうにか落ち着いて登れ、最高の3日間でした。ありがとうございました!

日原川支流 川乗谷 川苔橋~竜王橋

日付 2018/7/22(日) 天候 晴れ 参加 (CL)(投稿) 相原、他1名
トラウトカントリー駐車場8時30分~竜王橋13時30分
奥多摩に短いながらストリートゴルジュが楽しめる川乗谷へ遊んできた。
写真は聖滝ゴルジュにて
奥多摩駅から日原方面へ向かい、トラウトカントリー駐車場へ車をとめる。1日1000円
川苔橋まで10分ほど歩き、橋から下り入渓する。
聖滝ゴルジュまで1時間ほど1級くらいの泳ぎと沢歩きになる。左手にはすぐ林道が走っており、林道でショートカットできるが沢沿いを進む。魚影がちらほらあり釣りでもしたいくらいだ。途中から排水パイプなど人工物満載になってくる。
聖滝付近に近づくと沢の雰囲気が大きく変わってくる。
聖滝ゴルジュF1のはじまり。泳いで取りつき水流沿いに進む。岩はつるつる。
フリーで登る。ドボンしても釜は深いから大丈夫かな?
F2各自フリーで試みるがホールドが乏しく水流にはじかれてしまう。数回トライするもダメなので人間脚立で突破。
F3もつるつるで上がるのが難しくショルダーで抜ける。
F4は3方向からの水の流れが綺麗であるが、左の水流の上には聖穴の洞穴があり、25年間も上智の大学生が保存されてたと思うと怖い。ここは右の水流から登る。聖ゴルジュは終了であり楽しかった~
しばらく進むと夫婦滝が見えてくる。右側からアブミで登る。残置は不安なものもあり、確認必要。水流シャワー直撃だが楽しめた。
夫婦滝フォロー
この滝は滝裏から登る。
この滝だけ登れそうになく巻いた。
竜王橋が頭上に見えてきて遡行終了としすぐに林道に上がれる。下山は林道で1時間しないで駐車場へ。短い沢の中で聖滝ゴルジュ、夫婦滝など程よい難しさでとても楽しめるいい沢であった。会のみんなでまた来てみたい。この界隈はキャニオニングのガイドが使う沢であり、終盤にチャン姉の集団がキャニオニングを楽しんでいる姿を見て混ざりたい気持ちを我慢して帰路についた。