新潟県 荒沢山~足拍子岳




新潟県 荒沢山~足拍子岳 

荒沢山~足拍子岳  2011/04/02~04/03
水島伊 蓑島 塚越記

新潟に良い雪のバリエーションルートがあることは以前から知っていたが
ネットで検索したところ、このルートがお手軽かつそれなりに楽しめそう
と考え計画した。

4/2 曇り
土曜日朝に神奈川を出て昼前には土樽駅に着き出発。山の上の方は雲が
かかっているが視界は良い。林道を歩きだすと水をたっぷり吸った雪は
潜りすぐさまワカンを着けた。本日は荒沢山頂あたりに雪洞を掘る予定
だが、結構登っても適地は出てこない。雪は多いが標高が低いのでそれ
以上にブッシュが繁茂しているのである。

山頂近くになり時間も15時を超えたので、駄目元で雪庇を掘りだす。
3箇所掘ってみて一番良さそうな所を選択。2時間後3人で寝るには
充分な雪洞が完成した。この晩はラジオで懐メロを聞きながら東日本
大震災の被災地に思いをはせ静かに飲んだ。
また朝方まで雪も降りそれなりに冷え込んだが雪洞の中は暖かく、
3シーズンシュラフで充分寝れた。

4/3 曇り後晴れ
朝6時半に出発してすぐに荒沢山頂。越後湯沢の市街や周辺スキー場
を見下ろす絶好のロケーション。ここにテントでも良かったかなと思った。

ここから足拍子岳へと続くナイフリッジはこのルートのハイライト。
ホソドのコルへの懸垂下降までは難なく行ったもののその後は、ブッシュ
際や雪庇の亀裂に足をとらわれ、思った以上に時間がかかったが
楽しい。最後の足拍子岳山頂への際どいリッジは感涙ものであった。

山頂からは蓬峠、武能岳あたりまでは見えたが、谷川岳、仙の倉の山頂
付近はガスがまだ残っていた。登って来た際どいリッジをバックステップ
で降り南峰へ。ここから南尾根を経て下山の予定だが雪庇に亀裂が走って
おり、ヤバそうなので下から巻くことに。

ところが巻いてトラバースしようにも稜線以上に悪かった。思案して
いると水島氏より悪魔の囁きが「このまま沢下っちゃお!!」
昨日とは違い冷え込んでおり雪崩の音もしなかったので同意。
そうと決まれば後は下るだけ。予想どおり途中の滝もほとんどデブリ
で埋まっており快適に下り---。そんなに甘いはずもなく柔らかい雪面
と堅いデブリに足を取られ最後はワカンまで着ける始末。

とはいうものの予定どおり12時には土樽駅に戻ることが出来た。
岩原スキー場近くの「岩の湯」で汗を流した後、名物の「へぎそば」を
食しに向かう。温泉にあった地域情報紙で見当をつけ入った店がなんと
絶品!!。季節の天ぷら六百円+へぎそば六百円で大満足。
今回の山行を無事締めることが出来た。