2019/8/11~15 飯豊川本流 沢登り

日付 2019/8/11~15日  天候全日大体晴れ  参加 (CL)(投稿) 相原、A山
コースタイム 8月11日 6時駐車場~12時湯ノ平温泉~17時黒沢手前のBP
       8月12日 6時BP~7時30分ヒルカルの悪場~13時洗濯沢BP
       8月13日 6時BP~18時滝谷沢上の左岸のルンゼBP
       8月14日 5時30分BP~11時稜線~15時10分梅花皮小屋
       8月15日 5時梅花皮小屋~北股岳~おういんの尾根~14時30分駐車場
  日本で深くて険しい飯豊の沢、その代表格である飯豊川の本流を遡行してみたい思いが
強くあり、6月頃より会に募集をかけるが、返事が来たのは沢登り未経験の新人ちゃんから
いってみたいです~のみだった(笑)飯豊川は多くのゴルジュで形成されており中流部にはヒルカルの悪場があり泳ぎと登攀、上流部には厚い雪渓が渓を埋め尽くし滝場毎に途切れ雪渓処理と高巻きに苦労させられた。ヘロヘロになりながら会員外の友人を捕まえて2名で無事遡行してきました。(写真は上流部ゴルジュ帯にて)
 神奈川から片道400キロのドライブで駐車場の加治川ダムまで向かうもトンネル工事の為、駐車場下2~3キロくらい手前道路沿いに駐車する。窓を見ると大量のアブさんがようこそ飯豊へといわんばかりに待ち構えている。灼熱の日差しの中アブまみれとなり長い林道歩きがスタート。
 4時間ちょいで湯ノ平温泉に到着。ここから飯豊川に入渓していく。
枝沢からは温泉が湧き出ており、露天もあるが、今年はやっておらず水場も止まっていた
下流部のゴルジュ帯はフローティングロープを使用して積極的に泳いでいく。
 この登れない滝の高巻きが初日の核心だった。右岸を空身で登攀し荷揚げする。A山は1日のカロリー摂取量など計算したパッキングの為、ザックが軽い。5日分とは思えない。
自分は重過ぎる。
泳ぎに登攀、高巻きで手強いがこの滝を越えれば初日の黒沢の幕営地だ。
黒沢が奧に見えるが手前の滝が登れそうにない。時間も押してきているし高巻きも簡単にできそうにない為、初日から横になれそうな岩の上でビバークとする。A山はここで寝るんですか?不満そうだがヘビを見つけたら目がキラキラしていた。
場所は悪いが気合いで焚火をする。ヘビ捕まえて食べましょうか?
遠慮しとくよ。
朝起きたら顔はボコボコ!ネットしてたのに。黒沢手前の滝を高巻きし、懸垂で復帰。
黒沢付近は快適な幕営地があった。
2日目はヒルカルの悪場が核心だ。写真はヒルカルの入口の滝。
左のチムニーから空身で登り荷揚げする。
しばらくすると一気に両岸は垂直に切り立ったゴルジュになる。
水流が多かったら相当厳しいだろう。
空身で泳いで後続は引き上げショルダーなどを駆使してゴルジュ越えていく。
不動滝手前で今年初の雪渓。
不動滝50m
不動滝は登れないので手前右岸から弱点をついて1時間の高巻き懸垂で沢へ復帰する。
二日目は大きな苦労はなく洗濯沢出合いで快適に幕営する。
タープを張れたのはこの日だけ!だけど虫は容赦ない。
3日目は沢全体の核心上部ゴルジュだ。(写真はゴルジュ入口)
圧巻の造形美だ
本来ゴルジュ入口から高巻きらしいががんばって進んでいく。
これが結局裏目に
どっかの惑星みたい
 登れそうにない滝も人工で頑張ってみる。後続はユマール
順調だと思っていたがしばらくすると案の定雪渓が行く手を阻む。
沢は埋め尽くされてる。戻るのも大変の為、弱点をついて悪い右岸高巻き
4pほど荷揚げしながら登攀していく。
カムとハーケンで支点を取っていく。多めに持ってきていてよかった。
灌木帯に逃げ込み、地蔵カル沢までしんどい悪い高巻き4時間。
側壁から雪渓に降りられそうなポイントを見つけて復帰する。
日差しが強くなると稲妻のように雪渓が崩壊していく。
途切れ途切れの雪渓に、高巻きか懸垂かと苦労させられる。
どうか崩れません様にとお祈りして雪渓通過はダッシュ。
もうかんべんしてくれの顔
苦労して雪渓を巻いても登れない滝と雪渓がすぐ出てくる。
その度数時間の高巻き。
滝谷沢上の高巻きはいつ沢に復帰するか、かなり悩んだ。沢底は見えないし、懸垂しても、雪渓がどうなってるかわからないし、ザイルを抜いたら戻れないし、とりあえず時間も押してきてるし、灌木帯でお座りビバークかな、どう?嫌です。東大卒と高卒じゃ
縦社会なら一目瞭然だ、おじさんがんばります。南無三!
運よく雪渓に復帰できた。
幕営地の天狗沢までもう少しだ。
そうは問屋が卸してくれない。さすがにこれは渡る勇気はないな。
18時近くの為、天狗沢の幕営地にはたどり着けず左岸のルンゼでセルフ取ってビバーク
夜も時折ドッカンドッカン雪渓の崩壊音、隣から彼女に会いたい~
北又谷でも誰か同じこといってたな
ったく情けないったらありゃしない、ママ~
4日目も起床してすぐに高巻きと雪渓処理でしんどい
今日は雪渓+くまのぷ~さん付き
こっちに向かって沢を降りてくる。急いで
沢の高台に身を潜め待機する。笛を吹くか、近づいてきたら岩を落とすか、
ハニーハントに乗ってハチミツ探しと
考えていたら、反対の丘に上がっていった。よかった~
A山は見てください、熊もヤブ漕ぎに苦労してますよと興奮していた
文平の滝30mは左から登り念の為、後続はロープをだす。
最後の雪渓
何回くぐっても生きた心地がしない
やっと安全圏でご満悦
さらに途中なんとかサンショウウオ見つけて、超ご満悦。
説明してるけど無視
文平沢左俣を詰めて昼前に稜線へ4日ぶりの人に超超ご満悦。
もう不安に煽られる事はない。烏帽子岳を越えて今日の宿
梅花皮小屋へ飯豊の山は標高は2000mそこらだがデカくてなかなかつかない
梅花皮小屋は繁忙期は小屋主が交代で在中で水場、トイレも完備しており超快適。
1泊2000円
宿泊簿の記帳の際、管理人のおばちゃんが昨日はどちらから?
飯豊川の沢筋のルンゼからです。はっ?
一般登山道からです。
快適に小屋で宿泊し5日目は5時に出発し北股岳を経由しおういんの尾根を経由して
長い林道歩きを得て駐車場へ。この日は胎内市は40度を記録していた。
帰りの林道からアブは容赦なくたかってきたが
よくがんばったねと祝福しているように思えてきて思いにふけっていたが横では
あ~うざってぇ人間の性格はおもしろい
飯豊川の遡行は令和元年の元号変更と共にいい記憶に残る沢旅となった。
今までの5級の沢とは一筋縄ではいかないものであり、一番の核心は上部ゴルジュの雪渓
処理だったと思う。誰かが沢登りの神髄は高巻きだと言っていたが、そう実感した。
今年はもうお腹いっぱいだから沢は当分いいかな。
果たしていつまでもつかな(笑)

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