アルバム :https://photos.app.goo.gl/BfSZlx6pynDrsj323
儀式の時間です |
丹沢が紅葉に染まる一方で、富士山やアルプスの山々は雪化粧をまとい着々と冬支度を進めている今日この頃。
人間側も冬山に向けて準備を進めなくてはいけないので、”ハイシーズンで大忙し、背負う荷物なら腐るほどある” の鍋割山歩荷をトレーニングも兼ねてやることにした。
歩荷8年目の
私は前回が21キロだったので今回はもうちょい頑張るぞと気合いを入れ、背負子に荷物をセット。
あれれ、重いぞ。
結局一人じゃ立ち上がれず助けてもらってなんとか起立。道中、コケたら死亡が確定。
しかも卵多めの荷物で、「割っちゃダメだ」の緊張感と不安感が山頂まで続くことに。
最悪途中で卵デポするかも、と冗談を言い、10:15に歩荷スタート。
先頭の方は冷蔵庫を背負ってるのかな?
荷物が5箱ともなると、ちょっと家電に見えてくる。
うちのMacが『歩荷』を変換してくれないのでコピペする前は『歩く荷物』って打ち込んでたんだけど、まさにその状態。冷蔵庫に手足が生えて歩いている。
「山頂で会えたら」を別れの言葉にそれぞれ旅立って行ったけど、開始数分で先頭の冷蔵庫が見えなくなった。圧倒的…っ。
丹沢もすっかり色付いた |
重い…っつーか痛い。
足腰は平気だが荷物の重さで身体が左右に振られるのと、肩と背中にのしかかる重みが尋常ではなく痛みですぐに歩けなくなってしまう。
休憩できる切り株や段差を血眼で探して座れるだけ座った。
平日だからまだ人が少なくて切り株独占できたけど、週末の激混みの時なんかでお目当ての切り株に登山客が座っていたらむせび泣いてしまうかもしれない。
座れるところ…座れるところ… |
切り株への怒涛のマーキングも虚しく、アレヨアレヨと時間は過ぎていき、2時間過ぎても全然山荘につかねぇ。
鍋割山No.5とか 謎番号の標識が途中途中出てくるけど、全部で何番まであるのか知らないから役に立たない。No.1272まであったらどうしよう。
下りてくる登山客たちに恥は承知で「山頂はまだか」と聞きまくっても返ってくる言葉は「まだ大分ありますねぇ」とかで、これはいよいよ卵デポが現実味を帯びてきたぞ、と諦めの境地に入っていたら一人の登山客が「頑張ってね」つってグミをくれた。
「前の男の子2人にもあげてきたから」って。
糖分とって元気出ましたよ。ありがとうありがとうありがとう。
他にも「うどん食べてきましたよ!」や「ごちそうさまでした」と言ってきてくれる人たちが多く、(私が「うどんは食べたか」と聞いてるのもあるが)こういう人たちのためにも卵デポするわけにはいかねー!と最後のもうひと踏ん張り。
と思っていたところであと1000mの文字を見つけてしまった時はぶっ倒れそうになったが。
そんなこんなでなんと出発から約3時間、やっとこさ鍋割山荘に到着。
とうに到着していたであろう2人が山荘の外で笑顔で出迎えてくれて嬉しかった。
草野さんも私が到着するまでの間ずっと心配してくれていたみたいで。卵を。
「卵割れてないかな!?割っちゃってんじゃないかな!?」って。
若干デポしそうにはなりましたが、なんとか堪えまして、無事です、卵。
早速荷物を計ってみると、43,5キロで、内心45キロ越えてると思っていたので残念だった。
草野さんにも「(歩荷3時間は)1時間オーバーだ!」とお叱りを受けたし。
女性の最高記録は45キロ2時間半らしいので興味のある方はぜひ挑戦してみてね。
歩荷初心者の私が思うに、休憩ポイントの把握がミソかな、と思います。
ちなみに、スレンダーな足が大変羨ましい早川さんは先週より7キロ増やして歩荷57キロ。
ひと仕事終えて楽しそうにアブミにぶら下がっている相原さんは、貫禄の歩荷83キロ。
3人で184キロを担ぎ上げたわけだけど、今の時期は週末1日で消える量だとか。儚いねぇ。
鍋割山名物『鍋焼きうどん』 |
疲れた身体に染み渡る絶品ご飯でした。本当にありがとうございました。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、下山の時間。
外に出てみるとかなり冷え込んでいて思わず山荘内に逃げ込む。ここのところで一番の冷え込みとかで、丹沢にも冬が近付いているみたい。
こちとらイベント感覚で歩荷しに来ているんだけれど、寒かろうが雨だろうが雪だろうが歩荷の仕事はあるんだと思うと、ただただ尊敬です。
帰りも歩荷 |
帰りももちろん歩荷。ゴミも燃やさず持ち帰るのが鍋割流。
幻想的 |
雲間から光芒が差していて本当にキレイだった。
下ノ廊下へ行った時も思ったが、やっぱり登山っていいなぁ。
登り3時間、下り40分。儚いねぇ。
***
男の歩荷が「75キロ1時間半」ならば、女の歩荷は「45キロ2時間半」にしようじゃないか。
不甲斐ない結果に終わってしまったのでこれ目指してまた歩荷しに行こうと思う。
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