2018.4.28~5.2 黒部横断

日付 2018/4/28~5/2 天候 晴れ 参加 瀬沼(CL、投稿)、山口、久米 
アルバム:https://photos.google.com/share/AF1QipN7NGhvao4JZ0H_-MYrt_5CTAL85cIBALjM7Zde0Gg7REcXguV1X6Iz-0Z-KEAWCg?key=cW5tN2ZnUENoOEdaQ3plUlRDdjBSQ2l5dDhtYlJR


 2018年ゴールデンウイークは、憧れのルート黒部横断に挑戦しました。五日間天候にも恵まれ、最高の時間を過ごすことが出来ました。今回、黒部横断のルートは、遠見尾根~五竜岳~東谷山~仙人谷ダム~雲切新道~池平山~北方稜線~剱岳~早月尾根~馬場島。
三人とも初めてのルートなので、とりあえず一番簡単そうなルートから!
5月2日以降は、天候が崩れる予報! 出発を一日早め28日から、2日までには抜けなくては!
プレッシャーを感じるが、行程は余裕を見てるので、順調に行けば5月1日には抜ける予定。
が、なんと自分が出発三日前から体調を崩し、出発当日にやっと熱が下がった。
出発2時間前から準備を始め、不安を抱えながらの黒部横断!


1日目  
五竜とおみ~テレキャビン~アルプス平~遠見尾根~五竜山荘

 今回、五竜から黒部横断は数パーティーが入ってるとの事。今年は4月から急に気温が上昇した為、雪解けが進み東谷は増水し渡渉不可。五竜からで良かった。
テレキャビンの始発8:15に合わせて、いざ出発。

 アルプス平で殆どの登山客は準備をして歩き始めるが、自分達はリフトへ(笑)
少しでも高度を稼ぐ。


 今年3月に行った鹿島槍北壁を眺める。


 天気は最高だが、案の定、体が動かない。


 五竜山荘に15:00頃到着。かなり時間が掛かってしまった。先の事を考えると東谷山辺りまで進みたいが、このペースだと厳しいと判断。今日は、ここで泊まる事に!初日から皆に迷惑を掛けてしまった。明日は下りがメインになるので何とか歩けそうだが、不安の残る1日となってしまった。


 2日目
 五竜山荘~五竜岳~東谷山尾根~仙人谷ダム

 今日の核心は、なんといっても東谷山尾根から仙人谷ダムに下りるルーファイである。
事前に地形は頭に叩き込んだが、数か所尾根がはっきりしないところで分岐する。下降を間違えると面倒な事になるな・・・。
五竜山荘から五竜岳を眺める。少し明るくなってから出発。


 五竜岳山頂。


 東谷山尾根を進んで行く。自分の体調を考えると、このまま進んでいいのか葛藤する。
2日以降は天候が崩れる・・・、途中で体調が悪くなったら・・・、戻るなら今だよなあ・・・、なんて考えてしまう!



 剱岳は、遥か遠く。


 東谷山尾根を振り返る。だいぶ下りてきたな・・・。


 遂に藪漕ぎ。


 なるべく藪の無い所を歩く。


 場所によっては尾根上でも広く、ルートを間違えやすい。
この後、なんと体長2mはありそうな熊に遭遇!自分達の姿を発見し逃げて行った。
多分、100~200mぐらいは離れていたと思うが、あんなのに襲われたら・・・。
熊に遭遇したのは人生初。焦った・・。 熊鈴はあったほうがいいね。


 ひたすら藪漕ぎ。 
  

 黒部川までもう少し。鉄柱は右下を降りていく。仙人谷ダムまで道が整備されているので懸垂なし。
   

 18時頃、やっと黒部川に下りた。今日も疲れた。少し上流に行った所のトンネルの中にテントを張る。昨日、遅れた分を取り返したかったが、今日もペースが上がらなかった。


 3日目
 仙人谷ダム~雲切新道~仙人池~池の平小屋

 今日は、昨日と違ってすべて上り。自分の中では今日が核心。どこまで足が動くか・・・。
小窓までは行きたい所だが!
今回、ガンドウ尾根か雲切新道か迷ったが、雪が少ないのと自分の体調を考えると、やはり夏道がある雲切新道に行くことに。でも最後まで不思議だったのが、つり橋を見つけられなかった。
元気な絵里ちゃんは、ガンドウ尾根に行きたい様だったが・・・。


 仙人谷ダム。
こんな山奥で働いてる人がいるなんて感心する。


 出発して間もなく、仙人谷を渡渉。普段より増水してるのか渡渉ポイントを見つけられず、1時間近くロスしてしまった。


 奥に見える尾根が、多分ガンドウ尾根。雲切尾根の末端を目指し、少し上流へ。


 雲切谷の方から回り込み、雲切新道を目指し藪の中へ。


 藪漕ぎの急登を進むとちょっとした岩壁にぶつかる。左から巻いて、さらに上がると雲切新道に出た。何となく熊が出そう! 途中、獣の匂いが・・・。


やっと藪漕ぎから解放されたが、相変わらず足が重い。


 雲切新道の夏道は、尾根から仙人温泉小屋に一旦下りるが、地図で確認すると1629m付近からガンドウ尾根の方へ延びるいい尾根があり、ガンドウ尾根の2173mのピーク付近に合流。


剱岳も大分近づいた。


 仙人山を越え行く。今日もペースが上がらず、時間的に小窓は厳しそうなので、池の平小屋までとする。


 18時頃、池の平小屋着。小屋はまだ雪で埋まっている。
何とか足が動いてくれてほっとした。それにしても今回の山行はまったく余裕がないな~!
絵里ちゃんは、相変わらず元気。


  日が暮れる前に何とかテントを張る。
本来なら明日は下山予定だが、厳しいかな! 天候が崩れる前に何とか下山したい所だが、天気予報が変わってなければ、後2日は大丈夫。天候が崩れる予報が早まってたら悪天に捕まるかも・・・。
まぁ、悪天に捕まれば停滞するだけなんだけど、仕事が・・・。それでなくても出発前に風邪で仕事を休んでいるので、とてもじゃないけど日焼けした顔で休めない。天気が持ちます様に。


 4日目
 池の平小屋~池平山~小窓~三ノ窓~剱岳~早月尾根2700m付近。

 今日も天気は良く、いよいよ黒部横断のハイライトへ。
池平山の登り、朝からキツイ。 


 最高の天気、最高の景色。
剱岳カッコイイな!


小窓への懸垂。3ピッチ。



 小窓ノ王。遠いな~ 池平山、小窓、小窓ノ王かなり厳しいアップダウン。


 小窓ノ王から池ノ谷ガリーを見る。
せっかく登ったのに三ノ窓まで急降下、またあそこまで登るのか~!


三ノ窓へ懸垂。 1ピッチ。


懸垂ポイントからのトラバース。雪がかなり腐っていたので、念のためロープを出す。


 池ノ谷ガリー。
キツイの一言。ちょっと進んでは休み、また進んでは休む。


 北方稜線トレースもバッチリなので特に悪い所は無し。


 剱岳へ!
最後の登り。そこそこ傾斜はあるが、落ち着いて行けば問題なし。


北方稜線を振り返る。


 あともう少し。


 剱岳山頂。17時頃
二人とも疲れ様子。笑顔なし(笑)。とりあえずここまで来れて良かった。


剱岳山頂も殆ど素通りで、足早に下山開始。明日の天候を考えると、少しでも高度を下げたい。


 山頂付近からテントを張れそうな場所を確認。何とかそこまでは行きたい。
2700m付近で今日は行動終了。ここまで来れば安心。


 5日目
 早月尾根2700m付近~早月小屋~馬場島~魚津の町

 黒部横断最終日。天気は、まだ大丈夫。長かったな~。
早月尾根の下りも気を引き締めて下山。途中、悪い所はロープを出す。


 早月小屋。今年のゴールデンウイークは営業してないとの事だが、そこは絵里ちゃんパワーで開けて頂く。たまたま小屋の人が遊びに来ていたそうです。久しぶりに、まともな飲料水を飲む。
早月小屋の方、有難う御座いました。


下界が近づいて来た。早月小屋から下は、慣れている人はアイゼン不要。


そろそろフィナーレ。


 今回は、まさに試練と憧れ!
最初から最後まで体が動かなかった、きつかったな~。時間的に常に追われる感じで・・・。
2日から天候が崩れる予報なので少しでも進みたい、でも体が動かない。


 馬場島から魚津まではタクシーで。12000円だったかな?
ゴールデンウイークなのに簡単にホテルは予約出来た。近所にユニクロがあるので洋服をゲット。
5日ぶりのお風呂に入り、黒部横断のメインディッシュ、魚津の町に繰り出す!


 タクシー運転手おすすめの店 「居酒屋 語り」


 最高ですね。料理も最高にうまかった。富山と言えばホタルイカ。
 


 翌日、電車で帰る。


 黒部横断はキツイの一言だった。絵里ちゃんは終始元気で頼もしい存在だった。
やはり体調が悪い中、出発したのは反省すべきだと・・・。疲れていると、どうしても下を向きながら歩いてしまい、周りの状況も把握できなくなるし判断も遅れる。もし途中で具合が悪くなったらと考えると・・・、皆に迷惑を掛けてしまう。次回からは気をつけよう。
久米さん、絵里ちゃん今回は有難う御座いました。大分足を引っ張ってしまった。
無事に黒部横断出来て良かったです。今度、黒部横断する時は八ッ峰りを継続したいね!
また行こう。


 

 

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