2019.4.29 小川山継続クライミング

日付 2019/4/29(月) 天候 晴れのち雨 参加 穴井(投稿)、鈴木

GWは小川山で継続クライミングへ。
18時間、計40ピッチ。1ピッチのショートルートを含めて5本のマルチピッチルート。
最後は雨の中のヘッデン登攀となってしまいましたが、目指すべきところはまだ先にあることを確認できた。

タイム
広場(02:30)
屋根岩2峰セレクション         5.8    6P   (03:05-05:10)
屋根岩3峰南稜レモンルート  5.8    5P   (05:30-07:20)
屋根岩4峰南稜神奈川ルート  5.11c 8P   (08:10-11:10)  ※核心の11c 1ピッチのみA0&A1
屋根岩5峰不沈空母                5.10a 2P   (12:00-13:30)
屋根岩5峰ギャオス                5.10b 1P   (13:40-14:10)
烏帽子岩左稜線                      5.8    18P  (15:10-19:40)
広場(20:20)

1本目 セレクションの終了点から朝焼けを望む


 初めての継続ということもあり、装備はスタカットでの登攀前提。

 霧雨の中、登攀スタート。セレクションの2ピッチ目スラブは氷が垂れていたが、夜が明けてくると雨も止んだ。 

 レモンルートのver3ピッチ目をフォローする鈴木
 4峰神奈川ルート。最終ピッチはワイルドなチムニー。プロテクションは5番一つで快適。4峰、5峰周辺は初めて訪れた為、取付の把握に時間がかかってしまった。

 屋根岩を駆け下りて、烏帽子岩に取り付くと雨が降り出し強くなった為、急いで登った。
 最後は雨の中、ヘッデンでチムニーを攀じ登る。

いつまでも登り続けたい気持ちを抑えてテントに帰還。
久しぶりに訪れた小川山でこうしてクライミングができることが何よりも嬉しかった。
付き合って頂いた鈴木さん、有難うございました。

2019.4.27-28 明神岳東稜

日付 2019/4/27(土) 天候 快晴 参加 武藤(CL)、久米、Kさん、Tさん(投稿)


1日目(4/276:00上高地明神館明神橋養殖場宮川のコル→12:00ひょうたん池第一段階→18:30らくだのコル(幕営)

2日目(4/286:00出発バットレス→10:00明神岳主峰奥明神沢岳沢→15:00上高地

 5:30沢渡から予約していたタクシーに乗り、上高地に入る。

上高地で行動用の水を汲もうとしましたが、蛇口から水はでませんでした。上高地まで道路は開通しましたが、広場の水はまだ開通していないようでした。

上高地から明神館までの道のりは、道がアイスバーンになっていました。時折、滑りながら進んで行きましたが、アイゼンを付けて歩いている人もいました。


明神館から明神橋を渡り、養殖場から入っていくとトレースがありました。そのトレースは宮川のコルまで続いていたため迷うことなく進むことができました。



ひょうたん池は雪で埋まっていたため、どこにあるのかわかりませんでした。
先に見える第一段階は思っていたよりも立って見えたため、レベル違いのところに来てしまったと少し不安に。
休憩を取りながら、ワカンからアイゼンに付け替えて、ハーネスもつけました。ここから、本番!

第一段階までの雪稜も交代しながらラッセルで進みます。



第一段階はMさんがリードで岩の右から巻き尾根上に上がりました。ロープ50mいっぱいに伸ばしたところにフィックスできる木があり、後続はタイブロックとフォローで登っていきます。第一段階には雪が付いていましたが、動くたびに雪がサラサラと落ちていき、アックスをさしても刺さらない状態でした。尾根上に上がるところは頼りない草付きと出ている岩にアイゼンをきかせながら上がり、落ちるかもしれないと思いながら、体を上げていきます。ひょうたん池から見たときの印象は間違いではなかったと確信した瞬間でした。



フィックス場所から上は長い雪壁が続きます。登り始めに岩を2箇所越え、岩の手前には大きなシュルンドがあり、そこをリードした私には岩にハーケンがあるのを気付かず、あれこれ不安なことを考えながら越えて行きました。
途中、トップを代わりながら雪壁、雪稜をコンテで登攀し、らくだのコルまで。


ひょうたん池かららくだのコルまで気が抜けず、飲まず食わずで行動をしたため、らくだのコルに着いたときにはヘトヘトになっていました。しかし日が暮れそうになっていたため、急いでテント設営をして、テントに入り、ホッとしたときには19:30でした。

温かい飲み物を飲みながら、つまみや食事をしました。珍しく、誰もアルコールを飲まない泊まり山行でした!

翌朝は4:00起床で6:00に出発。
夜中に突風が吹いたことが話題になりましたが、私は熟睡し全く気付かず朝を迎えました。

出発のときは青空が見えていましたが、バットレス基部に着いたときには青空はなく空は雲に覆われていました。
らくだのコルからすぐの壁は左の雪壁を登っていきました。


その上の一枚岩のフェースは右側の凹角ぞいをMさんがリード。他の人は第一段階のときと同様にタイブロックとフォローで登ります。
アックスを岩角に引っかけ登るようですが、私はアックスが岩角に上手く引っかけることができなく、A0で登りました。

その後は2ピッチ分ぐらいの急な雪壁をKさんがトップで登攀。途中に右へトラバーズして登っていくと残置支点があり、すぐ上が明神岳主峰で東稜終了。

下降路は明神岳主峰と前穂高岳の間にあるコルから奥明神沢を下る。コルまでに2回懸垂をしました。
奥明神沢の雪は固くもなく柔らかくもなく、下るにはちょうど良い雪質でバックステップをせずに下ることができました。
岳沢からはトレースがあり、トレースを辿り上高地へ。上高地の木道には雪がまだ積もっていたため、とても歩き辛かったです。
上高地の観光客はまだまばらで日本語よりも他の国の言葉がたくさん聞こえてきました。来週のGWからはにぎわいが戻るのだろうと思いました。
タクシーの待ち時間0分で、沢渡へ。

天候に恵まれ、一日目は雲一つない青空が広がり、二日目は雲が広がっていましたが見晴らしは良く雨の心配をする必要はありませんでした。  
今回の明神岳東稜は雪が多めだったようで、事前に調べていた過去の写真と比べても雪の付き方が違っていました。
雪壁、雪稜、岩壁と聞いていましたが、まさにその3つがしっかり出てくる登攀でした。緊張する場面もあり気を張りながらでしたが、荷物を背負いながらの雪山登攀ができたことは良い経験になりました。
また行きたいと思えるルートでした。

一緒に行ってくださった皆様ありがとうございました。

2019-05-3~5 北鎌尾根

●日程:2019-05-3(金)~5(日)

●参加者:越野、海保、山口、中村(投稿)

●5/3
△天候:晴れ。暖かい。

△行程:
上高地 6:30 --- 12:15 大曲 --- 14:30 水俣乗越 --- 16:20 北鎌沢出合・幕営

△報告:
大曲から2パーティーに別れ、我々4名は北鎌尾根へ向かう。
トレース(先行者、2名位)を追い水俣乗越へ向かう。
上部はルンゼ状、急斜面。
コル(水俣乗越)からの下りはかなり急で、ロープを出した。
が、そこから槍ヶ岳方面へ50m位行った所が正規ルートで歩いて下りれる斜面
があった。

天上沢上部は尻セードができる位の斜度だが、下部は平坦な雪面。
時々、足がズボッともぐって歩き難い。
雪質は沢・上部が湿ったしっかりした雪だが、下部は柔らかく踏み抜き易い雪。
明日の朝は冷えて雪は固まるだろう。

北鎌沢出合で幕営する。
夜は暖かかった。

水は天上沢で取れなかった。
次の日、分かったが北鎌沢下部で水が流れている個所が有った。

●5/4
△天候:晴れ。無風。

△行程:
4:30 --- 北鎌沢右俣 ---  6:15 北鎌のコル --- 9:00 救助活動 10:30 --- 11:20 独標
--- 15:00 北鎌平 --- 16:30 槍ヶ岳 --- 17:00 槍ヶ岳山荘・幕営

△報告:
出発する頃、明るくなってきた。
北鎌沢右俣を上がって行く。
ステップのあるトレース有り。
雪質、硬い。
やや傾斜きつめなのでステップはありがたい。

北鎌のコル:
テント(3人)の新しい跡有り。
尾根下部(湯俣方面)へ続くトレース有り。湯俣から登って来た人か。
この辺は樹林帯でダケカンバの樹がある。

尾根は先行・3名パーティーのトレース有り。

P8:
雪面、ハイマツの中を登る。

P9
所々、夏道が出ている。

P10(独標):

P9から大きく見える。
独標を巻く(トラバース)ルートも有るらしいが、直登ルートを行く。
夏道は巻いているのが上から見えた。
下が切れている凍った急斜面、ザイル出した方がいいかも。
絵里ちゃんはここが一番怖かったと言っていた。
独標直下はややきつめの雪面。
独標からは槍ヶ岳がドーンと見えてくる。
かっこいい!

P11~14:
岩稜帯、雪稜を行く。
ルートはリッジ上や、リッジを避け雪面のトラバースを行ったりする。
雪質が柔らかい時は踏み抜き注意だ。


懸垂下降(P15手前):
10m位の下降。
古いロープが岩峰に回してある。
北鎌で唯一ロープを使った個所。

P15:
槍ヶ岳がようやく近づいてきた。
展望良し、風が冷たくなってきたがほぼ無風。

北鎌平:
広い。テント(4人)、4張り位張れそう。
ここを過ぎると最後の登りになる。


概ねルンゼ上を行く。
雪壁、岩稜帯。
2ヶ所、ロープを使いそうな個所有り。
割れた岩が多いので、ホールドは有るが、スタンスが拾い難い個所がある。

頂上直下の岩場はトップが手こずっていたので、天上沢側の巻き道で頂上に出た。

槍ヶ岳:
やっと着いた。
皆で握手。
展望良し。

槍ヶ岳の下りも危険個所有り。
荷物が重いと気が抜けない。
槍ヶ岳山荘で一休みし、幕営した。
クタクタに疲れた~。

●5/4
△天候:晴れ。昨晩は冷えた。

△行程:
槍ヶ岳山荘 6:10 --- 8:00 槍沢ロッジ --- 上高地

△報告:
今日も展望良し。
槍沢上部の雪質はカチカチ。
シュプール多し。

大曲辺りから自分は左足が靴ズレで痛み、歩行速度がガタ落ち。
皆さんにはご迷惑をおかけしました。

2019年4月21日 宝剣岳中央稜

日付 2019/4/21(日) 天候 曇り 参加 阿久津(CL)(投稿)、海保

昨年、同ルートを登攀した際にA0、A1で登攀したことが悔いとして残っていた中央稜に再チャレンジをしてきました。
結果としてオールフリーで抜けることが出来てスッキリした結果になりました。



<登攀内容>
1p:阿久津
2p:海保さん
3p:阿久津
4p:海保さん

ルートの状況は下記の通りです。
1p目が沢状態で泥まみれになり、花崗岩を気持ちよく登りに来たはずなのに...と思う出だしでした。


2p目は海保さんが楽しく登れそうなルート選びなが快適に登っていました。


3p目は、前回登攀時に離陸するのに苦労した凹角フェースでしたが今回は積雪が手伝ったのと、ドラツーでバイルを引っ掛けて登れたことで簡単にクリアできました。名物オケラクラックは前回アイゼンが決まらず苦戦した記憶で苦戦するかと思いましたが、丁寧に登ると思った以上に寝ているので快適に楽しく登れました。

4p目は雪稜でしたが雪が腐っていてナイフリッジが個人的には一番の核心でした。



当初はコンディションが悪いとロープウェイギリギリまで時間が掛かるか心配していましたが、コンディションに恵まれ終わってみれば13:30のロープウェイに乗ることができました。宝剣岳は全体的にルートが短いですが取り組んでみたい課題はあるので、来シーズンに時間を作ってチャレンジしようと思いました。

海保さん、一緒に登攀して頂きましてありがとうございました。

2019/04/13 焼岳 下堀沢スキー

日付 2019/04/13(土) 天候 快晴 参加 忍足(投稿)


もくもくと煙をあげる焼岳から滑降は、以前から非常に気になっていました。

日帰りで4月前半まで適期。前数日間積雪があり、前日より天気が安定、当日高気圧が張出すお天気予報でした。また10年以上前に母親と夏に登った山で、懐かしさも後押しして出発を決めました。



行程:3/13() 230藤沢市自宅出発-600中の湯温泉旅館駐車場-6:50登山口-1015焼岳南峰-1130山頂より滑走開始-1200河原手前-12:20-1330中の湯温泉旅館



中の湯温泉旅館様駐車場で受付、準備をのそのそと済ませる。
旅館脇より少し林間を行き、縁石脇から登山口にはいる。尾根へのとりつきは急斜で適当にジグザグと登る。ズリズリとスライドしながら格好悪く1時間ほど行くと、ようやく斜度が落ち、落ち着いて林間を歩けた。手袋を落とすなどハプニングがあったが、この日はすべてが好転、親切な方に拾っていただく。暫く林間の雪上ハイクを楽しむと、本日のお山、焼岳の南峰・北峰がそろって見えてきた。


雪ばっちりついてる!山頂からも滑れそうだし、両峰のコルからも大きく広い素晴らしいバーンが見える。眼下を見下ろし、目指す下堀沢はあれかな、ずいぶん狭いな、雪があるかな、大丈夫かなと心配になりながら登る。


まだ冬毛の雷鳥さんが「はい、山頂はあちらです」と風見鶏ごとく南峰を指すので、癒しパワーを充電し、てっぺんから滑ると絶対爽快よね!と先へ進む。


最後の登り手前でアイゼンを装着、スキーを担ぎ、気温が上がり緩んだ雪上をとぼとぼと前の若い単独登山者の後に足を重ねひたすら登ると、山頂。



無風、360度のパノラマ、雪白の穂高連峰と岩灰の槍ヶ岳が濃い青空に映え美しい。久々に北アルプスへ好条件で来訪できた充実感に浸り、のんびりと1時間ほど焼岳を堪能。


スキーパーティ1組が坂巻温泉から中堀沢狙いで同沢を登ってこられたが、中堀沢は安全でないことから下堀沢を滑るとのこと。下堀沢の入り口や状態が心配で心細かったので、こそっと後ろから滑ることをご了承いただく。


さて、お待ちかねの滑走!山頂から登ってきた斜面から下堀沢へ吸い込まれるように滑る。



沢は入ってみると明るくて全く圧迫感がなく、狭さは感じない。カーブあり天然のハーフパイプ、雪質は下るに従い重くはなるが滑らかで恍惚の間に河原手前についてしまった。沢を登り返してもう一回滑っても良いのかな、、素晴らしく楽しい。




シールを付け大正池端の橋まで歩き、ザックに忍ばせていたスニーカに履替えて、スキーを担ぎトンネル抜け、中の湯へ。この日何度目の幸運だろう、旅館へのゲートでマイクロバスに便乗させてもらえ、ここでもあっという間に駐車場へ。貸切で湯につかり、帰途につきました。よきかな~。




GW北アルプススキー山行に向け、体力・技術に不安は残りますが、とても良いステップを刻むことができました。日程調整を含み助けていただいた方々に深く感謝いたします。



※中の湯温泉旅館様駐車場は、要予約です。満車で予約のない方はお断りされることもあるようです。
※沢では下部で縁石を一度巻きました。