シャモニー遠征 登攀以外版

シャモニー遠征 登攀外版


去年の冬くらいだったか、若手を中心に海外に行ってみたいと話は出ていたものの、なかなか実行に移せていなかった。
若手の問題として休みもそうだが、金銭的な問題も大きくのしかかっていた。正直20万円以上は覚悟していた。無い袖は振れない。


7月に行くのであれば3月中にはチケットとらないと高くなってしまうとアドバイスを受け、3月下旬に恐る恐るチケット代を検索すると・・・


桁違いの金額だった。想定の半額 66180円!!!





航空券:HIS 66180円(直接エアチャイナで購入57000円)
 ・チケット代(往復航空券)27000/
 ・航空保険料・燃油サーチャージ等:22840
 ・スイス出入国税等:6110
 ・羽田空港施設使用料:2670
 ・手配旅行に係る取り扱い料金:7560円  ※HISの場合




 

アパート8泊(4人部屋×2):1357.20ユーロ(155110) 



            1233.82ユーロ×2+10TVA(123.38)


安い。あまりの安さに遠い存在であった海外クライミングが一気に現実のものとなってきた。
職場の休みが不確定なメンバーも含めて計8名のメンバーが名乗りをあげた。


せっかく行くのであれば、しっかり登れないとつまらないということでクライミング100本ノック!
城ケ崎、瑞垣、海金剛、小川山、甲府幕岩、奥多摩・・・・各自シャモニーに向け、クライミングのベースアップトレーニングに励んだ。苦手なクラックも頑張った!





トレーニングを積んだものの、残念ながら8名の予定が6名へ。
保険:12130(セブンエー)に各自入り、出発前に富士山で高度順応(最低2回、日帰り&1泊)を各自行い万全の状態でいざシャモニー。


7月9日



 エアチャイナは23㎏×2個まで預けられるため非常に助かる。搭乗時ですでに35㎏くらいある。

デカザック×2 もしくは デカザック+スーツケース


さすが爆買いチャイニーズ御用達






北京空港の乗り継ぎで合流し青島で乾杯


北京からジュネーブまでの長いフライト。
言葉は分からないが、みんな韓国映画「ヒマラヤ」を見ていたのは流石。


搭乗率8割程度の為、意外にも広々と使え快適なエアチャイナ。
私はチャイニーズ ガールの隣で小西政継「グランドジョラス北壁」やガストン・レビュファー「星と嵐」を読みながらシャモニーに入る心の最終調整を行った。




ジュネーブ空港に着くがシャモニーまでの乗合バスがどこにあるのか分からない。


タクシーの整備をしているスタッフに運賃を聞くと1台約400ユーロとのこと。
バスより割高だがアパートを探す手間もなく、荷物も運ばなくていい。メルセデスにパンパンに積む。



6人乗りは対面式、ワイン回し飲み
シャモニーではスーパーが閉まっていると思われたため空港で各自1本酒を購入。
レジデンス:マエバ ラ リヴィエール着
空港から約1時間。現地の観光税的なもの?で一人12ユーロ支払い、2部屋の身代金400ユーロをデポジット。
受付のスタッフも感じが良い。102・104号室がベースとなる。重盛さんには不評だったが、端の部屋であり103号室はないので部屋の中も廊下の移動もパンツ1枚で快適だった。ビジュアル的に過酷な中、家事全般をつい頼ってしまった重盛さんありがとうございました。BGM(鼻歌)の「もう恋なんてしない(槇原敬之)」は頭から離れません。

 初日の夕食はスーパーは閉まっているので歩いて3分のピザ屋でテイクアウト。
チーズピッツァは激うま。


 初日ですでに3度目の乾杯
重盛お嬢のピザが1枚足りない。真ん中の男がしれっと食おうとしている。
ばれたら「あ、これ食ってもいいっすよ」と、ふてぶてしさこの上ない。




7月10日
ロープウェー7日パス:約135ユーロ。
看板には5日くらいまでしか記載されてないが聞けば最長1ヵ月くらいまであった。
海外の洗礼、フランス語どころか英語も分からず呆れられる。








~各々の登攀はブログ参照~





POCOROCO:メインストリートにあるハンバーガー屋
何故大量のポテトがバーガーの中に?具の9割5分がポテト。
記憶にも、翌日の胃にも残るポテトの量
最初で最後の生ビールとケチャップと塩で耐え抜いた。


 観光も交え買い物とメインストリートを満喫。
この後も各自買い物時間があったのは一人で自由になれる時間が出来て、共同生活をするには良かった。しかも共同行動中、離れ離れになって連絡がつかない状態でも、アパートに行けば居るだろうって捜索もそこそこに帰っちゃう信頼?はいままで山を一緒にやっていたからこそか。

シャモニーはどこもかしこも美しい
氷河の川はこんな色。
ツアーだろうか?奥で下流に向かってぷかりをやっている。
 

 

 



口には出さなかったがみんな気になっていた。街からアパートに帰る途中にあるコレ。

鳥の丸焼き:POULET ROKI。

肉汁をしゃぶしゃぶしながら食った。
スーパーでも丸焼きは売っているが、肉汁を一緒に入れてくれるのはて店頭販売だけ。
これを抜きにシャモニーの食事を語れない。
1日2羽。3日間は食った。恐らく初日から掲示されている金額を9ユーロ80セントと読めていればもっと食っただろう。




サラダ・カップめん・フランスパン・POULET ROKI・瓶ビール・5ℓの箱ワイン
食事はほぼこれ。時にポテトやパスタも。もちろんほとんどの買い物はCASINO
なかなか日が落ちないのでビールは100本以上、ワインは20ℓ以上消費




シャモニーのバス
宿泊者に配られるパスでバスも電車も区間内は無料
4本くらいルートがあるがよく分からない。でも周囲の人々が親切なので助かる。
ガイアンの岩場もここ(chamonix-center)から。このバス停はホテルから徒歩3分。
空港までの乗合バスもここからも乗れたはず。
登山電車














今回の遠征では非常に素晴らしい経験をさせてもらった。気のあった仲間と毎晩酒を飲み、行動を共にし、最終的にはミディー南壁を登った経験は何事にも代えがたい人生の中でもトップクラスの経験となった。本当に行って良かった。※独身最高


カンパしていただいた会の皆様や、連休を許してくれた職場の人に感謝。


今回、行きたい場所は事前に色々とピックアップしたが、実際行ってみると天候や現場の状況に応じて対応できると更に充実したクライミングになると感じた。ブレバンの岩場も1日1本だったが、事前に周囲の情報があればスピード上げてもう1本登れたかもしれない。モンブランも計画を変更して1日目にコスミック山稜で高度順応したままコスミック小屋に泊まってアタックすればモンブラン三山縦走も可能だったかもしれない。


充実しており後悔はないものの、更に楽しむには技術に加えて事前の準備(情報・計画)があれば尚良しである。いや、やはり技術の無さは後悔が残った。でも今後の糧になったのはシャモニーに行ったからこそだろう。
今度は十分なサブプランを用意し、アプローチ(バス・電車やロープウェーの時間など)も調べ上げたうえでシャモニーに入りたい。








1 件のコメント: