2013年夏山合宿(雲ノ平)山行報告
茅ヶ崎山岳会 清 水 国 洋
はじめに
雲ノ平は長年歩きたいルートであったものの、登攀要素がないため機会を得られずにいた。今回は叔父と同行ということで、やっと登る機会を得ることができた。全般に天候に恵まれ楽しい参考となり非常に楽しい山行ができ満足している。
8月10日(土)曇り時々晴れ
折立0730→太郎平小屋1050→薬師沢小屋1305。
前日富山市内に1泊したため睡眠が取れ、体調は上々である。富山駅から折立までのバスはチケット完売で乗れず、富山電鉄で有峰まで向かい、そこから折立までタクシーで向かう(11,100円)
折立は既に自家用車で来ている登山者でごったがえしている。準備を整え出発。ところが、同行している叔父が「体調が悪い」とのことで、わずか40分でリタイアしてしまう。全くの想定外であるが仕方ない。ここから先単独行となる。太郎平までの山道はなんら難しくも急峻でもなく約1時間弱行程時間短縮で小屋についた。難しくはなかったものの、ここまで「ここは富士山か」と見間違うほどの大渋滞。うっとうしく閉口した。
太郎平小屋から薬師沢小屋まではほぼずっと下り。明日この行程差をまた登り返すかと思うとちょっと気持ちが沈む。小屋は急峻な下りの基の川筋にある。川からの涼しい風が流れなかなか快適であった。早速ビールとバーボンでお酒タイム。小屋は良かったが、夜布団2つに3人寝るというすし詰め状態。寝返りも打てず見知らぬオッサンとの一夜を共にしたのはまいった。しかし、聞くと明日予定していた水晶小屋はもっと悲惨で、1つの布団に2人寝る状況らしい。単独行でもあり、計画を見直すこととする。
8月11日(日)曇り後晴れ
小屋発0525→雲ノ平山荘0750→祖父岳0940→ワリモ分岐1030→水晶岳1125→ワリモ分岐1225→鷲羽岳1320→三俣山荘1410→三俣蓮華山頂1505→双六山荘1655
朝起きてみると右足の親指の付け根が痛い。歩いたせいと最初思ったが、左足の親指の付け根も鈍痛がある。まいった!通風の炎症が出ている。昨日体調の良さにかまけて休憩を殆ど取らず、水分補給しなかったのが原因らしい。「もしかしてヘリで運ばれる?」不安がよぎるが、とりあえず痛み止めを服用して出発。最初の2時間は痛みで苦痛な登山となる。どこまで行けるか?戻ろうか?と自問自答しているうちに痛みが消滅。通常の登りができるようになり一安心。ここで、双六小屋まで行くことを決意。薬師沢小屋からはしばらく急登が続き息が切れる。急登を越えると平坦となり、木道も出てくる。この木道で不覚にも左足を思いっきり捻ってしまう。痛みはしばらくすると消えたが、気を緩めないよう歩かねばと肝に銘じた。程なくして雲ノ平山荘に着いた。景色事態はそれ程特筆するそれではなかったが、この辺から雲が切れてきてナイスビューとなった。
祖父岳は難なく通過、心配された通風の痛みはない。ワリモ分岐で荷物をデポして空身で水晶岳に向かうこととする。水晶岳直下はやや足場が悪く注意を要するが、ロッククライミングをやっているものには屁のような岩場だ。頂上の眺めは非常に良く、槍ヶ岳も綺麗に眺められた。今日は長丁場のため、頂上は5分で早速下山。
ワリモ分岐から鷲羽山(わしばやま)へ向かう。
途中のワリモ山は通過点のため頂上はパスしたが、ワリモ山もなかなか良い山である。時間があれば頂上を踏むのも良い。鷲羽山はなかなかいい山である。展望も良い。眼下に三俣山荘が見えるが、かなり下である。この稜線は結構アップダウンがきつい。
三俣山荘に着いて時間を確認したがまだ午後2時10分。天候も安定しており、足の痛みもなく疲れもあまりないことから、双六小屋に向かう。三俣蓮華山頂を踏み双六小屋までの脇道を進む。双六山荘16:55に到着。本日は11時間30分の行程であったが、不思議と疲れは感じなかった。足の痛みもなくホッと胸を撫で下ろしたのは言うまでもない。布団も一人。快適にゆっくり寝ることができた。
8月12日(月)
小屋発0500→鏡平0630→わさび平0900→新穂高温泉1010
最終日の下山。鏡平の下りから雲ノ平の木道で痛めた左足首が痛くなってきた。何とかわさび平まできたが、ビッコをひくような歩きとなってしまう。今朝小屋ではあまりに体調が良く、「笠ヶ岳まで行っちゃおうか」なんて考えがよぎった程であったが、行かなくて良かった。通風の痛みはなく無事下山。なんか長距離単独山行については、体調を考えないといけないな・・・・と反省させられる山行でした。END
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