20130302-03八ヶ岳赤岳主稜と小同心クラック

 天候  晴れ
赤岳主稜:(CL)高橋、岡田、武藤、梅野、伊三雄
小同心クラック:(CL)清水、蓑島

フォトアルバム:https://plus.google.com/photos/110771324764284100517/albums/5851101094023040913?banner=pwa

《 感想:武藤 》





冬季八ヶ岳山行(323日)の感想                  
今回の山行は茅ヶ崎山岳会の会員として始めての山行だったので、どの様なやり方で
登山を行なうのか良く解らないので緊張しつつ同行させてもらいました。
2日の早朝、十数年ぶり登攀具の入った重いザックにあえぎながら、美濃戸口より赤岳
鉱泉を目指し、やっとのおもいで鉱泉にたどり着く事ができた。
今夜の宿となるテントを張り、本日の予定のアイスクライミングのルートである横岳西壁
の大同心基部に突き上げている裏同心ルンゼに向かう。
前日の積雪の影響で、赤岳鉱泉近辺から山頂にかけては20cm以上の新雪があった様で
硫黄岳に向かう登山道から別れた直後の裏同心ルンゼ出会いから、ひざ上から腿程度の
深さのラッセルが続き、4人で先頭を100歩交替、50歩交替を続けながらアイスフォールを目指す。しかし、行けども行けどもアイスフォールらしい姿は見えず、大同心基部まで
のルンゼ内には白く雪が積もった斜面が見えるだけ。裏同心ルンゼ内の傾斜の緩い全ての
フォールは埋まってしまったようである。


気温もあがり、側面のからの雪崩の恐れもあるので、早々にテント場に引き返し、お天道
様がまだ高い時間から宴会が始まる。

自家製のレーズンバターが大好評でビール、焼酎、
ハイボール、ワイン、日本酒等々がすすみ、皆様前夜の睡眠不足による疲れがあったせいか、暗くなる前に次々と自沈されていきました。夕食は、生米を炊いて“ピリ辛マーボ
春雨丼”で満腹、大満足!!3日は3時起床とのことで、19時頃にはシュラフに入り
就寝。

深夜3時、夜の冷え込みは厳しくなく、シュラフの温もりに後ろ髪を惹かれる事無く、
起き出す。たった今、起きたばかりなのに皆様、食欲旺盛でモリモリと朝食(ラーメンと
昨夜の残りのご飯オジヤ)を食べ、直ちに登攀の準備を行う。皆十分に睡眠が出来たようで、昨日の疲れも残っておらず、少しだけ明るくなってきた6時にテント場を出発し、それぞれのルートの取り付きに向かう。

朝一番の中山乗越しまでの上り坂に汗を流し、行者小屋を通過、文三郎新道の尾根道に
上がる手前の赤岳沢通しに踏み跡があった為、赤岳西壁主稜へのトレースだと考え辿った
ところ、赤岳ショルダーリッチへのトレースであったことが判明した。そのため、岩壁
基部まで詰めたところから、ずり落ちそうな悪い雪面を右側にトラバースして主稜の1P
のチョックストーン上部の正規ルートに合流することができた。ルート上は前も後続パーティーも詰まっており、迷惑を掛けない様に登攀を開始した。小生としては10代の駆け
出し時代に同ルートを登った経験はあったように思えるが、十数年ぶりのバリエーション
ルートの登攀なので緊張でガチガチかな?と少々心配していたが、無風快晴の条件で
岩場の状態も良かったせいか、全く緊張することもなく、Ⅱ~Ⅲ級の岩稜を快適に登り
あっというまに7P目で赤岳頂上に向かう登山道に出て終了となった。


その後、赤岳頂上を経て文三郎新道経由で赤岳鉱泉に下りテントを撤収し、小同心クラック組と合流して下山となった。

今回、難易度的にはやさしいルートではあったが、完登することにより、過去に一度は
失墜した自分自身に対する自信を少しだけ取り戻すことが出来た事が大きな収穫であったと考えます。
また、茅ヶ崎山岳会の方々と一緒に登ることが出来き、技術面での信頼感や山に対する
考え方など共感できることが沢山あり、良い仲間と巡り会えたと思っております。
ありがとうございました。



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