天候: 27日: 吹雪、28~29日: 晴れ
参加: 高橋(CL、投稿)、武藤
写真: <https://plus.google.com/photos/110771324764284100517/albums/5872433050686465457>
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4/27(土)
4/26から続く降雪により、沢渡を越えた辺りから一面真っ白。
安房トンネルを抜けた辺りでは、立ち往生している車数台、事故車3台を見るなど、一気に真冬に戻った様相だった。
車中では、「これは、厳冬期ばりの穂高が拝めて楽しみだ。」等と、舐めた会話をしていたが、この後、登攀事態も厳冬期ばりの厳しさを味わうことに・・・
初日は西穂山荘で停泊し、28~29日に目一杯行動するという予定なので、少しゆっくり目の9:30に新穂高ロープウェイに乗船。
ロープウェイでは絶景を拝めるはずが、降雪のため、視界が悪く、妄想するだけ・・・。
代わりに、第二ロープウェイの改札口のオネエさんが綺麗だったので有難い。
西穂高口駅で準備を整え、外に出ると、人間以外は真っ白。
この時点で新雪が20~30cm程度なので、「頂上付近じゃ、もっと多くの新雪が楽しめる。」と期待が膨らむ(まだ余裕)。
1時間ちょい歩くと西穂高山荘に着き、吹雪が収まるまでゆっくりすることに・・・。
翌日以降の成功を願って、乾杯!
吹雪も治まりテントを張った頃には、青空も見え始め、景色も拝めるようになってきた。
辺りを見ると、沢山の人で賑わっていたので、この時は翌日以降のルートが貸切状態となることは想像してなかった。
テントの中では、武藤さんと酒を飲みながら色々語り合う・・・内容はほとんど覚えてないが(笑)。
初日は早めに就寝し、翌日に備えた。
4/28(日)
天気予報通り、北風は強いが快晴となる。
この日は、奥穂まで辿り着く予定なので、薄暗い内から出発。
夏道のコースタイムと同じというまずまずのピッチで、丸山、独標を越え、西穂山頂へ到着。
西穂までは調子が良かったので、このまま・・・と思いきや、後ろから悲鳴が・・・武藤さんが血を流して倒れている。
でも、辺りの足場は悪くないのに?
どうやら昨夜寝付きが悪く、少し集中力を欠いていたそうな(自分の鼾が原因だった?)。
幸いにも(?)、痛みはあるが、眉毛のところを少し切った程度で、すぐに血が止まったので、行動再会。
西穂から先のルートは貸切状態で、降雪後に登ったパーティもなく、ずっと真っ更な雪面にバージントレースを付けていくという贅沢。
しかぁし、厳冬期ばりの西穂~奥穂のルートは甘くなかった。
しかも、今回は6mm30mロープ一本という舐めた装備できてしまい、懸垂下降をしても中途半端な位置にしか降りれず、そこからのクライムダウンが悪い等、この厳しさを助長させた。
綺麗な新雪も、歩くとなると脆く、崩れやすいので、トラバースの時は肝を冷やした。
夏道も目印も全て雪で埋まって、あらゆる場所でルートファインディングに悩まされた。
なんとか天狗のコルに着いたのは15:00。
奥穂までは明るい時間に辿り着けないと判断し、ここで設営することに。
幸い景色は良く、風当たりも強くない場所にテントを晴れ、夕焼けが拝めた。
カメラを温めたら、少しだけバッテリが回復。
夜中に目が覚めたら、テント内が明るく、「寝坊?」と思って焦ったが、月明かりによるものだった。
外に出ると、周りの山並みが明瞭に見えるほど明るく、ライト無しでも岩場を歩けそうな程。
思わずシャッターを押したが、残念ながら安物のカメラでは、写せず・・・今回の山行で最も幻想的な景色だったのになぁ。
4/29(月)
結局、少し寝坊してしまうが、なんとか6時には出発。
天狗のコルから、飛騨側に大きくトラバースし、雪渓を繋いでコブの頭手前まで一気に進む。
(我ながらナイスなルートファインディングだったなぁ・・・)
コブの頭を越えたら、目前に今回のルートの目玉であるジャンダルムが目前に。
気合を入れて・・・と思ったら、あっさり突破。
その後のナイフリッジも北風によって固められた飛騨側の雪が安定していて、問題なし。
奥穂まで余裕・・・?と思ったが、そうは問屋が卸さない。
ジャンダルムの次に控えるピークの下降路で、またまた30mのロープが仇に・・・。
クライムダウン混じりの懸垂で、なんとか最後のコルまで辿りつく。
奥穂を目前とし、あまりにも景色が綺麗だったので、残しておきたい予備の携帯電池を使って、撮影。
上は今回も一緒に頑張ってくれた相棒(手前)と奥穂。
下は残り僅かということで、疲れもぶっ飛んだ武藤さん。
そしていよいよ奥穂山頂に到着!!
壮大な景色が広がる。
越えてきた岩稜達。
今回は、時間切れということで、奥穂山荘から白出沢を下ることに決め、残った槍ヶ岳までのルートは次回の宿題となった。
奥穂山荘までの下山道も一般道にしては悪く、途中、血痕が・・・。
(下山後に聞いた話では、滑落して重症を負い、ヘリで収容された人がいたとか。)
山荘で、夜から天気が悪化すると聴き、頑張って一気に下山することに。
雪崩の心配もあったが、気合で(?)白出沢を駆け下りる。
途中の巻き道も、迷うことなく突破し、安全地帯へ。
振り返ると、綺麗な穂高連峰が見送ってくれていた。
新穂高温泉の駐車場までの道のりは長かったが、充実した登山の後だったのと、今回の反省点等を話し続けてきたので、悪くはなかった。
武藤さん、負傷しながらも最後まで付き合ってくれて有難うございました。
追伸
下山中、駐車場近くで、武藤さんと自分にとって、生まれて初めて野生のクマに遭遇。
50mぐらい先で、一気に対岸の山を駆け上がっていった。
あの速さ、でかさ、襲われたらどうしようもないっす。
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